第17歩兵師団 (ドイツ国防軍)

第17歩兵師団（17. Infanterie-Division）について

第17歩兵師団は、ナチス・ドイツ時代に存在したドイツ陸軍の一部で、1934年に設立されました。この師団は、第二次世界大戦を通じて多くの主要な戦闘に参加し、1945年1月まで活動を続けました。しかし、戦争の終結と共に連合軍に投降し、その結果、ポーランド当局から戦争犯罪への関与を指摘されました。

歴史の始まり

この師団の起源は1934年10月にさかのぼります。ニュルンベルクで設立されたこの部隊は、当初はニュルンベルク軍管区として知られていました。その後、第7砲兵指導部へと改名され、実際にはヴェルサイユ条約の制限を回避するための小規模な将校組織として設計されました。1935年に、アドルフ・ヒトラーによる再軍備宣言により、ドイツ軍の名前がドイツ国防軍に変更され、第7砲兵指導部が第17歩兵師団に改名されました。

師団の中心的な編成は、共和国陸軍の第7歩兵師団からの21バイエルン歩兵連隊を基に築かれました。1938年3月にはオーストリア併合に関与した任務を果たし、さらに1939年のポーランド侵攻では第8軍の一部として活動しました。この際、悪名高いSS部隊ライプシュタンダーテ SS アドルフ・ヒトラーが師団の指揮下に配属されました。特に、ポーランドにおける多くの激闘での参与が記録されています。特にウッチ近郊の戦闘や、パビャニツェにおけるポーランド第28歩兵師団との戦闘が挙げられますが、これらの戦闘は戦後にポーランドによって虐殺として非難されました。

戦争犯罪の指摘

第17歩兵師団は、特に1939年のポーランド戦で多くの戦争犯罪に関与したとされています。特に、ズロチェフ付近で行われた町の80%を焼き払い、約200人のポーランド人及びユダヤ人を殺害した事件が指摘されています。これにより、多くの犠牲者が生じたという報告がありましたが、被害者の大部分の身元が戦後に明らかになっていないことが問題視されています。特に、いくつかの報告では生きたまま焼かれるなどの残虐な行為が記録されており、その後の調査でも非常に困難な状況に直面しました。

西ドイツ当局は、これらの行為を戦争犯罪として訴追することはありませんでしたが、いくつかの具体的な事件については取り上げられることがありました。たとえば、ポーランド軍の偵察機が飛行した後に農民が処刑される事件や、精神病患者や障害者が銃殺される事件などについては、西ドイツ側はこれらの行為を一般犯罪または敵対戦闘行為と見なして免責を主張しました。

戦後の活動

ポーランドの勝利後、師団はドイツ本国に戻り、引き続き第13軍団の一部としてフランス侵攻に加わりました。しかし、英本土への侵攻計画は中止されました。1941年にはバルバロッサ作戦に参加し、モスクワの戦いにも参加しました。その後、師団は苦境に立たされながら戦線を移動し続け、1944年には再びポーランドに移動してソ連軍との戦いに厳しい状況下で直面しました。

1945年1月にはヴィスワ＝オーデル攻勢を受けて壊滅し、残存兵力をもとに再編成を試みましたが、最終的な敗北を迎えることとなりました。リーゼンゲビルゲでは、歴史の一環としてこの師団の活動が記録されています。

このようにして第17歩兵師団は、ドイツ軍の一環として多くの戦闘に参加しただけでなく、その活動が戦争犯罪に直結する側面を持っていたことが後に問題視されることとなりました。

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