第18期棋聖戦 (将棋)

第18期棋聖戦とは

第18期棋聖戦は、1971年度の前半期に開催された、日本将棋界における主要なタイトル戦の一つです。具体的には、1970年の11月24日から開幕し、翌1971年の8月3日に決勝五番勝負が終結するまでの期間にわたって行われました。

棋聖戦は、当時、年間で二度開催されていた独特の形式を持つタイトル戦であり、多くの棋士にとって非常に価値のあるタイトルとして位置づけられていました。この第18期は、そのうちの前半にあたる大会として実施されました。

タイトル挑戦者を決定するプロセスは、いくつかの段階を経るトーナメント方式で行われます。まず、多数の棋士が参加する一次予選が実施され、ここで勝ち上がった棋士が次の段階へと進みます。次に、一次予選を突破した棋士とシード棋士の一部が加わり、二次予選が行われます。二次予選は複数の組に分かれて進行し、それぞれの組で勝ち抜いた棋士が本戦へと進出します。

本戦トーナメントには、二次予選を勝ち上がった棋士に加え、ランキング上位者などのシード棋士が加わります。これらの精鋭たちが一堂に会し、棋聖への挑戦権をかけてノックアウト方式で争います。本戦を勝ち抜いた一人の棋士が、当時の棋聖位保持者に対する挑戦者となります。

そして、第18期棋聖戦の頂点を決める棋聖五番勝負が開催されました。この期の五番勝負は、タイトル保持者である中原誠九段と、将棋界の永世名人であり当時も第一線で活躍していた大山康晴九段（当時は名人位を保持）という、まさに当時の将棋界を代表する二人の巨頭によって争われました。両棋士は長年にわたりライバルとして数々の名勝負を繰り広げており、この棋聖戦もまた、多くの将棋ファンにとって見逃せないシリーズとなりました。

注目の五番勝負は、激しい攻防が繰り広げられました。結果は、中原誠棋聖が挑戦者の大山康晴名人を相手に、3勝1敗でシリーズを制し、棋聖のタイトルを防衛しました。この勝利は、中原九段が当時築きつつあった自身の時代を確固たるものとする上で、非常に重要な意味を持つものでした。大山名人も最後まで粘り強く戦いましたが、中原棋聖がその強さを見せつける形となりました。

第18期棋聖戦に関する詳細な記録や、各対局の棋譜などについては、当時の将棋専門誌や棋聖戦の歴史をまとめた資料、例えば将棋年鑑などに詳しく掲載されています。また、日本将棋連盟の公式サイト内にある棋聖戦関連ページでも、歴代の棋聖戦に関する情報を確認することが可能です。これらの情報源を参照することで、第18期棋聖戦の全容や背景をより深く理解することができます。

この第18期棋聖戦は、予選から本戦、そして最高峰の五番勝負に至るまで、多くのドラマを生み出しました。中原誠棋聖が大山康晴名人の挑戦を退け、棋聖位を守り抜いたこのシリーズは、将棋史における重要な一幕として今も語り継がれています。タイトル戦としての棋聖戦の格式と、トップ棋士たちの高いレベルの戦いが示された大会でした。

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