第21航空群

海上自衛隊 第21航空群について

第21航空群は、海上自衛隊の航空集団隷下に属する航空部隊の一つです。その拠点は、千葉県館山市にある館山航空基地に置かれています。この航空群は、海上における防衛や救難活動において重要な役割を果たしており、その活動範囲は多岐にわたります。

沿革

第21航空群は、1953年に保安庁警備隊「館山航空隊」として発足しました。当初は横須賀地方隊の隷下に編入されていましたが、1961年に航空集団の新編に伴い「第21航空群」へと改編され、航空集団の指揮下に入りました。その後、部隊の再編や装備の更新を重ね、現在に至っています。

初期には、Bell-47、S-51、S-55などのヘリコプターを運用していましたが、時代とともにSH-60JやSH-60Kなどの高性能な哨戒ヘリコプターが導入され、能力が大幅に向上しました。

主要な変遷

1953年：館山航空隊として新編
1961年：第21航空群に改編
1973年：第121飛行隊が新編
1981年：第122航空隊を新編
2008年：大規模な部隊再編を実施
2022年：UH-60Jが除籍
2023年：SH-60K（救難仕様）が配備開始

特に2008年の再編では、第101、第121、第123航空隊を統合して第21航空隊が新編され、同時に救難ヘリコプター部隊の集約や、大湊航空隊の編入などが行われました。

現在の編成

第21航空群は、以下の部隊で構成されています。

第21航空隊：館山航空基地に所在し、SH-60Kを運用。
第211飛行隊
第212飛行隊
硫黄島航空分遣隊
第23航空隊：舞鶴航空基地に所在し、SH-60Kを運用。
第231飛行隊
第25航空隊：大湊航空基地に所在し、SH-60J/Kを運用。
第251飛行隊
第21整備補給隊：航空機の整備、補給を担う。
館山航空基地隊：基地の運営、警備などを担当。

活動内容

第21航空群は、平時においては、周辺海域における警戒監視や、災害派遣、救難活動などを行っています。特に、SH-60K哨戒ヘリコプターは、対潜水艦戦、対水上戦、捜索救難など、多様な任務に対応できる能力を持っています。

また、硫黄島航空分遣隊は、硫黄島周辺海域での救難活動を担っています。

司令部

司令部は、館山航空基地内に設置されており、航空群全体の指揮、統制を行っています。司令官は、海将補（二）が務めます。

まとめ

第21航空群は、海上自衛隊の重要な航空部隊の一つとして、長年にわたり日本の防衛に貢献してきました。過去の変遷を経て、現在の体制となり、今後もその役割は重要であり続けるでしょう。

参考文献

第21航空群 公式サイト
海上自衛隊 公式サイト
防衛省 公開資料

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