第22期棋聖戦 (将棋)
第22期棋聖戦
本記事では、日本将棋連盟が主催する将棋のタイトル戦である棋聖戦のうち、1973年度前期にあたる第22期棋聖戦について解説します。この棋戦は、1972年11月20日から1973年7月20日までの期間にわたって開催され、挑戦者決定トーナメントを経て行われた五番勝負において、新たな棋聖が誕生するという歴史的な結果となりました。
大会の概要と位置づけ
将棋の棋聖戦は、将棋界に数多くあるタイトル戦の一つであり、その歴史と権威において重要な位置を占めています。例年、年度を前期と後期の二期に分けて開催されることが特徴的です。第22期棋聖戦は、この二期制のうち、1973年度の前半に行われた棋戦として位置づけられます。
大会は、まず予選トーナメントによって挑戦者を決定し、その挑戦者が当時の棋聖保持者との間で五番勝負を行い、タイトルを争うという形式で進行します。この第22期においても、この基本的な枠組みに沿って対局が重ねられました。
トーナメント構成
第22期棋聖戦の挑戦者決定プロセスは、複数の段階に分かれて進行しました。これは、多くの棋士に参加の機会を与えつつ、実力者が勝ち上がり、最終的に最強の挑戦者を選出するためのシステムです。
挑戦者決定トーナメントは、大きく分けて一次予選、二次予選、そして本戦という階層構造を持っていました。各段階では、参加棋士たちが厳しい対局を戦い抜き、次のステージへの進出を目指しました。
- - 一次予選: トーナメントの最初の段階であり、比較的若手や中堅の棋士を中心に多くの参加者があります。ここを勝ち抜くことが、タイトル戦の本戦へと繋がる重要な第一歩となります。第22期においては、一次予選は1組から4組までの複数のブロックに分かれて行われました。
- - 二次予選: 一次予選を通過した棋士や、事前に定められた基準に基づいてシードされた棋士が参加する段階です。一次予選よりも参加者の実力レベルが高まり、より激しい対局が繰り広げられます。第22期では、二次予選は1組から8組まで、一次予選よりも多くのブロックに分かれて実施されました。
- - 本戦: 二次予選を勝ち抜いた棋士と、タイトル経験者や順位戦の上位者など、特に高い実績を持つシード棋士が参加する最終段階のトーナメントです。本戦は、棋聖への挑戦権をかけた文字通りの「決定戦」であり、ここでの優勝者が棋聖戦五番勝負への出場権を獲得します。第22期棋聖戦の本戦トーナメントは、この複雑な予選システムを勝ち上がってきた精鋭たちによって争われました。
五番勝負
挑戦者決定本戦トーナメントを勝ち抜き、第22期棋聖戦の挑戦者となったのは、米長邦雄八段でした。当時、棋聖のタイトルを保持していたのは有吉道夫棋聖です。これにより、第22期棋聖のタイトルをかけた五番勝負は、有吉道夫棋聖対米長邦雄八段というカードで争われることになりました。
棋聖戦五番勝負は、先に3勝を挙げた方がタイトルを獲得するという形式で行われます。このシリーズにおいて、挑戦者である米長邦雄八段は、当時の棋聖であった有吉道夫棋聖に対して、見事に3勝1敗という成績を収めました。この結果、米長邦雄八段が五番勝負を制し、有吉道夫棋聖から棋聖位を奪取することとなりました。
この勝利により、米長邦雄八段は第22期棋聖となり、自身にとって重要なタイトル獲得の一つとなりました。有吉棋聖にとってはタイトルの失冠という結果に終わりましたが、両者によって繰り広げられた五番勝負は、当時の将棋界における注目の一戦でした。
参考文献・外部リンク
本棋戦に関するより詳細な情報や、公式記録、関連するニュース記事などについては、通常、日本将棋連盟の公式サイトや、将棋年鑑などの公式刊行物に掲載されています。本記事の作成にあたっても、これらの信頼できる情報源が参照されることが一般的です。
これらの情報源や、本記事には直接含まれていない脚注などが、第22期棋聖戦に関するさらなる理解を深めるための手がかりとなります。
まとめ
第22期棋聖戦は、1973年度前期に開催され、複雑な予選と本戦を勝ち抜いた米長邦雄八段が、有吉道夫棋聖との五番勝負を3勝1敗で制し、棋聖のタイトルを獲得した棋戦です。この結果は、当時の将棋界において大きな出来事の一つとして記憶されています。大会は1972年11月から1973年7月にかけて進行しました。
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