第22期順位戦

第22期順位戦および第27期名人戦

概要

第22期順位戦は、1968年度に開催された将棋の公式棋戦です。具体的には、1967年6月から1968年3月にかけて対局が進行しました。この順位戦は、将棋界で最も歴史と権威を持つタイトル戦である名人戦の挑戦者を決定するための予選リーグとして位置づけられています。本稿では、この第22期順位戦に関連して、同時期に行われた第27期名人戦についても併せて解説します。

棋戦ルールの改定

この第22期より、順位戦における対局の持ち時間に関する重要なルール変更が実施されました。従来の設定から持ち時間が短縮され、より効率的な対局進行を目指す調整が行われたのです。

具体的には、順位戦の各対局における持ち時間は、従来の7時間から6時間へと変更されました。また、順位戦を勝ち抜いた挑戦者と名人が雌雄を決する名人戦七番勝負においても、持ち時間は従来の10時間から9時間へと短縮されました。これは、それぞれの棋戦において、対局者に与えられる思考時間が1時間ずつ削減されたことを意味します。

各クラスの昇降級規定

第22期順位戦は、参加棋士の実力や実績に応じて複数のクラスに分かれて行われました。それぞれのクラスでは、上位の成績を収めた棋士が昇級し、下位の成績だった棋士が降級、あるいは降級点を課されるという規定が設けられていました。各クラスにおける昇級・降級に関する規定は以下の通りです。

A級：このクラスの優勝者1名が名人戦の挑戦者となります。下位2名がB級1組へ降級となります。
B級1組：上位2名がA級へ昇級となります。今期、B級1組からの降級者はありませんでした。
B級2組：上位2名がB級1組へ昇級となります。成績不振だった5名に降級点が課されます。
C級1組：上位2名がB級2組へ昇級となります。成績不振だった2名に降級点が課されます。
* C級2組：上位2名がC級1組へ昇級となります。成績不振だった3名に降級点が課されます。

これらの規定に基づき、各クラスで熾烈な昇級争いや残留争いが繰り広げられました。

第27期名人戦七番勝負

第27期名人戦七番勝負は、第22期順位戦A級を勝ち抜いた挑戦者と、当時の名人位保持者である大山康晴名人との間で行われました。この期の挑戦者は、将棋史に名を刻む偉大な棋士の一人である升田幸三九段でした。

両者による注目の七番勝負は、結果的に大山康晴名人が圧倒的な強さを見せつける展開となりました。大山名人は升田九段に対して4勝0敗というストレートスコアでシリーズを制しました。この勝利により、大山名人は見事、名人位の防衛に成功しました。

この期の順位戦と名人戦は、持ち時間短縮というルール変更があった一方で、大山名人が揺るぎない実力で最高位を防衛するという結果に終わりました。各クラスの昇降級を巡るドラマも、多くの将棋ファンを熱狂させました。

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