第23回日本ラグビーフットボール選手権大会

第23回日本ラグビーフットボール選手権大会は、1986年1月15日に国立霞ヶ丘競技場陸上競技場にて開催された、日本のラグビーフットボールの頂点を決める大会です。この大会では、慶應義塾大学が17年ぶり2回目の出場にして、見事初優勝を飾りました。大学勢としては10年ぶりの日本選手権制覇となり、ラグビー界に新たな歴史を刻みました。

この大会の注目点は、長年日本ラグビー界を牽引してきた新日鉄釜石の連覇が途絶えたことです。新日鉄釜石は、前年度まで日本選手権を8連覇しており、今大会でも優勝候補の筆頭と目されていました。しかし、全国社会人大会準決勝で神戸製鋼に敗れ、日本選手権への出場を逃しました。この結果は、社会人ラグビー界における勢力図の変化を示す出来事として、当時大きな話題となりました。

また、今大会は、日本ラグビーフットボール選手権大会の歴史の中で、外国人レフリーが主審を務めた唯一の大会としても記録されています。このことは、国際的なラグビーの発展とともに、日本ラグビーも国際化の波に乗り始めた時期であったことを示唆しています。

出場チーム

トヨタ自動車（第38回全国社会人大会優勝チーム）：9年ぶり3回目の出場
慶應義塾大学（第22回大学選手権優勝校）：17年ぶり2回目の出場

試合内容

試合は、慶應義塾大学が持ち前の組織力と粘り強さを発揮し、トヨタ自動車を圧倒しました。特に、フォワード陣の献身的なプレーと、バックス陣の精度の高いアタックが光り、試合を優位に進めました。最終的に、慶應義塾大学が勝利し、大学ラグビーの強さを改めて示した試合となりました。この勝利は、大学ラグビーのファンだけでなく、多くのラグビーファンを魅了し、記憶に残る試合となりました。

大会の意義

第23回日本ラグビーフットボール選手権大会は、慶應義塾大学の優勝という結果だけでなく、新日鉄釜石の連覇が途絶えたこと、外国人レフリーが主審を務めたことなど、様々な点で日本ラグビー史における重要な転換点となりました。この大会は、日本のラグビー界が新たな時代へと進んでいく上で、重要な一里塚となったと言えるでしょう。

関連情報

日本ラグビーフットボール選手権大会
第38回全国社会人ラグビーフットボール大会

もう一度検索