第25回気候変動枠組条約締約国会議

第25回気候変動枠組条約締約国会議（COP25）とは

2019年12月2日から12月13日にかけて、スペインのマドリードで第25回気候変動枠組条約締約国会議（COP25）が開催されました。この会議は、地球温暖化防止と気候変動問題に対処するための国際的な枠組みを議論する場であり、京都議定書の第15回締約国会議（CMP15）とパリ協定の第2回締約国会議（CMA2）も同時に開催されました。

当初はチリが開催国となる予定でしたが、国内の反政府デモの影響により開催を断念。急遽、スペインのマドリードが代替開催地となりました。議長国はチリが務めました。

会議の焦点と結果

COP25には、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんも参加し、注目を集めました。しかし、会議では具体的な温室効果ガス削減目標を各国に約束させることはできず、国際的な足並みの乱れが露呈する結果となりました。

国際社会は、今世紀中の地球温暖化を2℃未満に抑えるという目標を掲げていますが、現状の各国の二酸化炭素削減目標では、この目標達成は困難な状況です。

地球温暖化に関する国際会議は、政府レベルのものから市民レベルのものまで多数開催されていますが、議論が拡散し、有効な結論が得られていない現状があります。また、工業先進国と海洋途上国との間での意見の対立も依然として深刻です。

さらに、アメリカのトランプ大統領（当時）は、この会議には参加せず、前回のCOP21で合意されたパリ協定からの離脱を表明しました。これは、国際的な協力体制に大きな影を落としました。

グレタ・トゥーンベリさんの動向

環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんは、2019年9月にニューヨークの国連本部で開催された気候行動サミットに参加後、当初は陸路でチリに向かう予定でした。しかし、開催地がスペインに変更されたため、大西洋を横断する必要が生じました。

彼女は、自身のツイッターで「11月に大西洋を横断する方法を見つける必要があります…誰か手伝ってくれると嬉しいです」と支援を呼びかけました。これに対し、スペインのテレサ・リベラ環境大臣が協力を申し出ました。

その結果、グレタさんはヨットで大西洋を横断し、ポルトガルのリスボンに到着。そこから夜行列車を利用し、12月6日にマドリードに到着しました。彼女の行動は、気候変動問題に対する人々の関心を高める上で重要な役割を果たしました。

まとめ

COP25は、地球温暖化対策の重要性を再認識させる機会となりましたが、具体的な成果を上げることはできませんでした。各国が足並みを揃え、より積極的な対策を講じることが求められています。

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