第253飛行隊 (イスラエル空軍)

イスラエル空軍 第253飛行隊：ネゲブの守護神

イスラエル航空宇宙軍に所属する第253飛行隊は、ネゲブ・スコードロン、あるいはアイアンバード・スコードロンという別名でも知られています。この飛行隊の最も特筆すべき点は、イスラエル空軍において、最新鋭のF-16I戦闘機「Sufa」を最初に運用した部隊であることです。

歴史

第253飛行隊の歴史は、1976年頃にエイタム空軍基地で編成されたことに始まります。当時、イスラエルが占領していたシナイ半島に位置するエイタム空軍基地（現在のエル・ゴラ付近）において、第101飛行隊から移管されたミラージュIII CJ/BJおよびネシェルといった機種の運用を引き継ぎました。

1980年頃には、第117飛行隊が運用機種をF-16A/Bへと更新したことに伴い、同飛行隊からミラージュIIIおよびネシェルが追加で配備され、戦力が増強されました。

1982年4月、第253飛行隊は大きな転換期を迎えます。1978年のキャンプ・デービッド合意に基づき、シナイ半島がエジプトへ返還されることになったため、エイタム空軍基地から新たに建設されたラモン空軍基地へと拠点を移しました。この移動の際、運用していたミラージュIIIは第254飛行隊へと移管されています。この頃、クフィルC2が運用機種として追加配備されたという情報もありますが、確実な情報ではありません。

1987年頃には、F-16A/Bを運用していた第110飛行隊および第117飛行隊が、F-16C Block30へと機種更新を行いました。これに伴い、これらの飛行隊で使用されていたF-16A/Bが第253飛行隊および第140飛行隊へと移管され、戦力の近代化が進められました。

そして2004年2月19日、第253飛行隊は、ピース・マーブルV計画に基づき導入された最新鋭のF-16I Sufaへと運用機種を更新し、イスラエル空軍において初めてこの機種を運用する飛行隊となりました。その後、イスラエル空軍は第119飛行隊（2004年12月）、第107飛行隊（2006年7月）、第201飛行隊（2008年7月）にも順次F-16Iを配備し、その運用体制を拡大しています。

第253飛行隊は、その長い歴史の中で様々な機種を運用し、幾度かの移転を経て、常にイスラエル空軍の最前線で活躍してきました。特に、F-16Iの最初の運用部隊としての役割は、同飛行隊の歴史において特筆すべき出来事と言えるでしょう。

関連項目

イスラエル航空宇宙軍
イスラエル空軍の飛行隊一覧

外部リンク

* aeroflight.co.uk 253sqn （英語）

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