第31回天皇杯全日本サッカー選手権大会

第31回天皇杯全日本サッカー選手権大会

1951年5月24日から27日までの間、宮城県仙台市の宮城野サッカー場で第31回天皇杯全日本サッカー選手権大会が行われました。本大会は、優勝チームに天皇杯が授与される初めての大会であり、日本のサッカー史において重要な位置を占めています。

大会の概要

本大会には、全国の10地区予選を勝ち抜いた10チームと、協会から推薦された4チーム、計14チームが参加しました。協会推薦の4チームには、前回優勝の全関学、慶應BRB、早大WMW、開催地の仙台サッカーが含まれています。特に、慶應BRBは11年ぶりの出場を果たし、新たにOB選手を加えるなどしてチームを強化しました。

大会の予選では、関東地区の決勝で全立大が東大LBを4-2で下し、勝ち上がりました。同様に、関西地区では大阪クラブが京都クラブを6-2で破り、決勝進出を果たしました。

決勝戦

この年の決勝には、慶應BRBと大阪クラブが残りました。慶應BRBは、現役学生に加えOB選手を組み込んだチームで、中軸には二宮洋一を据えた組織的なプレースタイルを展開しました。一方の大阪クラブは、若手選手とベテラン選手が融合した技巧的なサッカーを披露し、特に戦後、シベリア抑留から帰国した川本泰三の呼びかけで結成されたチームであるため、地域に根ざした強い結束力がありました。

試合は、緊迫した展開が続き、2-2の同点で延長戦に突入します。延長戦の後半、慶應BRBが決めた3点目が決勝点となり、慶應BRBが勝利を収めました。この瞬間、彼らは新たな伝説を築くこととなったのです。

出場チーム

大会には以下の14チームが参加しました：

• - 仙台サッカー（協会推薦・開催地、16年ぶり4回目）
• - 慶應BRB（協会推薦、11年ぶり6回目）
• - 早大WMW（協会推薦、2年連続4回目）
• - 全関学（協会推薦・前回優勝、2年連続2回目）
• - 札幌クラブ（北海道、初出場）
• - 盛岡サッカー（東北、初出場）
• - 全立教（関東、初出場）
• - 韮葉クラブ（中部、初出場）
• - 富山サッカー（北陸、初出場）
• - 刈谷クラブ（東海、2年連続2回目）
• - 大阪クラブ（関西、初出場）
• - 岡山大学（中国、初出場）
• - 松山商大学（四国、初出場）
• - 日鉄二瀬（九州、3年連続3回目）

主な選手

この大会では、盛岡サッカーの八重樫茂生など、数多くの注目選手が活躍しました。

天皇杯全日本サッカー選手権大会は、その後も日本サッカー界において大きな影響を与え、年々盛り上がりを見せています。第31回大会は、その始まりとなる重要な一歩でした。

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