第31独立親衛空挺旅団 (ロシア空挺軍)

第31独立親衛空挺旅団（31-я гвардейская отдельная воздушно-десантная бригада）

第31独立親衛空挺旅団は、ロシアの空挺軍に属する旅団級部隊です。この旅団は1998年に解散した旧第104親衛空挺師団の歴史を受け継ぎ、「2等クトゥーゾフ勲章」を授与されています。この部隊は多くの軍事作戦に参加しており、その歴史は名誉と勇気に満ちています。

歴史

第31旅団の起源は1944年12月8日にまで遡ります。当時、第2親衛空挺師団が第104親衛狙撃師団へと改編され、その後の戦闘経験を基に数々の任務を遂行しました。1945年1月には白ロシアのスルツカ駐屯地で隊容検査を受け、同年3月にはブダペスト近郊に展開し、ドイツ軍に対する攻撃の一環として活動しました。特に、3月25日にパパ市を奪取し、その後ラバ川を渡河して橋頭堡を確保する大きな成果を収めました。

1945年4月にはウィーンが陥落し、第9軍の予備部隊として活動しました。この際、師団には「2等クトゥーゾフ勲章」が授与されました。1945年5月には、アメリカ軍との接触も果たし、その後1946年4月にはエストニアへの配置が行われました。この旅団は1960年にザカフカーズ軍管区に配置転換されました。

1993年にはウリヤノフスク市に再配置され、1994年から1996年にかけては第一次チェチェン紛争に投入されました。1998年に旧第104親衛空挺師団の軍旗を継承しつつ、新たに第31親衛独立空挺旅団に改編され、以降も多くの任務に従事しました。特に、第二次チェチェン紛争や2022年のロシアのウクライナ侵攻においてその存在感を示しました。アントノフ国際空港の戦いでは重要な役割を果たし、指揮官のデニス・ヤギダロフ中佐を含む52人以上が戦死しました。

2023年9月には、アンドレイ・コンドラシュキン旅団長が戦死し、同年中に第104親衛空中強襲師団への改編が報告され、部隊は再編成に向けた動きを見せています。

編制

第31独立親衛空挺旅団は以下の部隊で構成されています：

• - 第54独立空中襲撃大隊（軍部隊85954）
• - 第91独立空中襲撃大隊（軍部隊85955）
• - 第116独立空中襲撃大隊（軍部隊83788）
• - 第99独立砲兵大隊（軍部隊85956）
• - 高射ミサイル・砲兵中隊
• - 偵察中隊
• - 第422特使・郵便通信局（軍部隊62327）

この旅団は多様な装備を有しており、以下のような兵器が配置されています：

• - BMD-2 x86
• - BMD-1 x26
• - BTR-D x57
• - D-30 x16
• - BTR-RD x24
• - BTR-ZD x19
• - BMD-1KSh x8
• - BMD-1R x2
• - 1V119 x2

歴代旅団長

1998年までは師団長制が採用されており、その後旅団長体制に移行しました。

このように、第31独立親衛空挺旅団はその伝統と経験に基づき、重要な任務を果たし続けています。今後の展開にも注目が集まっています。

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