第36回国民体育大会

第36回国民体育大会：1981年のスポーツの祭典

1981年、日本各地でスポーツの熱気が高まりました。第36回国民体育大会は、冬季大会のスキー競技とスケート・アイスホッケー競技、そして夏季・秋季大会の多彩な競技が、全国各地で開催されました。

冬季大会：雪と氷上の戦い

冬季大会は、新潟県妙高高原と山梨県河口湖町を舞台に繰り広げられました。妙高高原ではスキー競技が、「雪にとべ－限りない未来へ」をテーマに、「高原に結ぶ友情　妙高国体」のスローガンのもと開催されました。一方、河口湖町ではスケート競技会と、今大会からスケート競技会から分離された正式競技となったアイスホッケー競技会が行われました。息つく暇もない熱戦が、雪と氷の上で繰り広げられたことでしょう。

夏季・秋季大会：びわ湖の畔で

夏季・秋季大会は、「びわこ国体」をテーマに、滋賀県を主会場として開催されました。水泳、漕艇、ヨット、カヌーといった水に親しむ競技から、陸上競技、サッカー、テニス、バスケットボール、バレーボールなど、多種多様な競技が、滋賀県内の各地で行われました。彦根市、大津市、近江八幡市など、多くの市町が会場となり、地域住民の熱意と一体となった大会となったことでしょう。

新たな一歩：外国人高校生の参加と競技の変革

この大会は、いくつかの重要な変化をもたらしました。まず、学校教育法一条に定める高校に在籍する外国人高校生が、高校の部の競技に参加することが認められました。これは、国際交流の促進という観点からも、大きな一歩でした。また、アイスホッケーがスケート競技会から分離され、正式競技として独立したことも、大会の歴史において重要な出来事と言えるでしょう。

大会結果：滋賀県の圧倒的勝利

大会の結果、滋賀県は見事な活躍を見せました。天皇杯と皇后杯の両方で優勝という快挙を達成し、地元の大きな喜びとなったことでしょう。2位には東京都、3位には大阪府が入賞しました。

記憶に残る大会

第36回国民体育大会は、新しい試みと熱戦、そして地元住民の熱意が一体となった、記憶に残る大会となりました。外国人高校生の参加、アイスホッケーの独立、そして滋賀県の圧勝など、様々な出来事がこの大会を彩り、日本のスポーツ界に大きな足跡を残しました。この大会は、スポーツの力を通して、人々の友情を深め、地域社会を活性化させる国民体育大会の本来の目的を改めて示すものとなったと言えるでしょう。様々な競技会場で繰り広げられた熱戦、そして、大会を支えた人々の努力は、日本のスポーツ史に刻み込まれたのです。

参考資料

『国民体育大会五十年のあゆみ』 本編174-175ページ、競技記録編7ページ　1998年3月20日 編集・発行:日本体育協会
第36回大会 - 日本体育協会
* 日本体育協会 - アーカイブス (PDF)

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