第37回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会

第37回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会

第37回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会は、2015年11月7日から12月27日まで行われました。本大会は、昨年に比べて出場チームが12チーム増え、合計48チームが参加したことが特徴です。また、優勝、準優勝、3位の各チームにはチーム強化費が授与され、女子サッカーのさらなる発展を目指しました。

概要

この大会は公益財団法人日本サッカー協会によって主催され、関西地方を中心とした各地域のサッカー協会が主管しました。後援には朝日新聞社や日刊スポーツ新聞社が名を連ね、協賛企業としてイエローハットやナイキジャパンなどが支援しています。また、モルテンが協力企業として公式に関与しました。

出場チーム

本大会には、2015年シーズンのなでしこリーグ1部・2部に所属する全20チームと、各地域の予選を突破した28チームが参加しました。これにより、全国規模での強豪チーム同士の激しい戦いが繰り広げられました。

試合の流れ

決勝戦では、前回大会の優勝チームである日テレ・ベレーザと、準決勝でベガルタ仙台レディースを下したINAC神戸レオネッサ、および、アルビレックス新潟レディースが対戦しました。特に新潟Lはペナルティーキック戦で日テレ・ベレーザを破る快挙を成し遂げ、その戦績に注目が集まりました。

準決勝の時点で、澤穂希の現役引退が発表され、この大会が彼女にとって最後の舞台になることも大きな話題となりました。「夫婦対決」として報じられた準決勝は、多くのメディアの注目を集めました。

決勝戦

決勝戦は20,379人という素晴らしい観客数を記録しましたが、スタジアム内は新潟Lのサポーターが目立つ状況でした。試合の序盤は澤が積極的に前線に上がり、チャンスを作り出しました。しかし、各チームともにビッグチャンスを活かせず、前半はスコアレスで終わります。

後半が始まると、両チームともに攻撃を仕掛けました。I神戸はコーナーキックをいくつか獲得し、澤がそのキックに反応します。試合は膠着状態になり続けますが、後半33分、I神戸がついに先制点を奪いました。川澄奈穂美のキックを澤が頭で決め、この瞬間、澤の名にかけた特別なゴールが生まれました。

試合終了間際には新潟Lも反撃を試みますが、得点には至らず。INAC神戸が1-0で勝利し、2大会ぶりの優勝を達成しました。この結果は、澤の現役最後の試合を華々しく飾るもので、女子サッカー界にとって忘れられない瞬間となりました。

まとめ

この皇后杯は、新たな挑戦と感動の物語が展開された大会であり、多くの観客にとっても、選手たちにとっても記憶に残る出来事でした。澤穂希という偉大な選手の引退も相まって、今後の女子サッカー界の発展に大きな期待が寄せられています。

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