第37装甲擲弾兵旅団 (ドイツ連邦陸軍)

第37装甲擲弾兵旅団「ザクセン自由州」

第37装甲擲弾兵旅団「ザクセン自由州」（ドイツ語：Panzergrenadierbrigade 37 "Freistaat Sachsen"）は、ドイツ連邦陸軍の一部門である。この旅団は、現在第13装甲擲弾兵師団の指揮下にあり、その主要な指揮所はフランケンベルクに位置する。また、旅団の隷下部隊はザクセン州およびテューリンゲン州に駐屯しており、その活動は地域の安定性の確保に寄与している。

任務

第37装甲擲弾兵旅団の役割は、紛争予防を目的とした国際的な多国籍部隊での活動と、ドイツ連邦陸軍における安定化部隊としての機能を果たすことである。主に北大西洋条約機構（NATO）や欧州連合（EU）などの国際的な枠組みにおいて、多国籍部隊に参加し、紛争が発生した場合には自国の防衛を担当する。また、NATO加盟国が危機的状況にある場合には、それらの国のために迅速に支援部隊として派遣される可能性がある。

部隊編成

旅団は以下のような部隊編成を持っている：

• - 旅団司令部中隊（フランケンベルク）
• - 第13偵察大隊（ゴータ）
• - 第13後方支援大隊（フランケンベルク、ゴータ）
• - 第371装甲擲弾兵大隊（マリーエンベルク）
• - 第391装甲擲弾兵大隊（バート・ザルツンゲン）
• - 第393戦車大隊（バート・ザルツンゲン）
• - 第701通信大隊（フランケンブルク）
• - 第701装甲工兵大隊（ゴータ）

歴史

この旅団の歴史は、1990年に始まった。旧東ドイツの国家人民軍の解体後、1991年に国家人民軍地上軍の第7戦車師団を基に新たに第37郷土防衛旅団が設立され、「ザクセン自由州」という愛称が与えられた。その後、1993年には最初の新兵訓練が開始され、1995年には名称が第37装甲擲弾兵旅団に変更された。この年、旅団司令部がドレスデンからフランケンベルクに移転した。1996年には再び名称が第37猟兵旅団に変更された。

1997年にはオーデル川における洪水への対処として、旅団が災害対策に出動。また、1998年にはボスニアでのSFOR第2次派遣隊に参加するなど、国際的な任務にも従事してきた。2001年には第39装甲旅団の解散に伴い、第391装甲擲弾兵大隊と第393戦車大隊が加入し、旅団の構成がさらに強化された。

2003年以降、旅団は多様な国際任務に参加しながら、再編成を進めている。2007年には、旅団が再編成され、第131整備大隊が後方支援大隊に改編された。同じく2007年には第371猟兵大隊が第371装甲擲弾兵大隊に改編されるなど、部隊の機能と役割が変革されつつ進んでいる。

このように、第37装甲擲弾兵旅団「ザクセン自由州」は、ドイツ連邦陸軍の重要な一翼を担い、国内外での安全保障と安定化に貢献し続けている。

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