第4期棋聖戦 (将棋)

第4期棋聖戦（だい4ききせいせん）は、将棋界における主要なタイトル戦の一つである棋聖戦の、1964年度前期に開催されたシリーズです。この棋戦は、1963年11月25日に開幕し、タイトルを争う五番勝負の最終局が指された1964年7月30日まで、およそ8ヶ月間にわたって行われました。

棋聖戦は、多くのプロ棋士が参加する大規模なトーナメント戦を経て、挑戦者を決定する方式が採用されています。第4期においても、まず大規模な予選が実施されました。予選は段階的に進められ、一次予選から始まりました。一次予選には複数の組（例えばイ組、ロ組、ハ組、ニ組など）があり、それぞれの組で勝ち上がった棋士が次のステージに進みます。

一次予選を突破した棋士は、さらに厳しい戦いとなる二次予選に臨みました。二次予選も複数の組（1組から8組など）に分かれており、ここを勝ち抜いた少数の精鋭のみが、タイトル挑戦者を決めるための本戦トーナメントに進出することができます。本戦では、予選を勝ち上がった棋士たちがトーナメント形式で戦い、棋聖位への挑戦権をかけた最終決戦が行われました。

そして、第4期棋聖戦の最高潮である五番勝負では、当時の棋聖位保持者であった大山康晴棋聖に、挑戦者として名乗りを上げた関根茂七段が挑みました。関根七段は、激戦の予選・本戦を勝ち抜き、初めてのタイトル獲得を目指してこの舞台に立ちました。

五番勝負は、当時の将棋界の第一人者である大山棋聖と、勢いに乗る関根七段の間で、手に汗握る展開となりました。全5局の予定で行われたシリーズは、両者一歩も譲らない熱戦となり、最終局までもつれ込む接戦となりました。一局ごとに勝敗が移り変わり、観戦者を大いに沸かせました。

その結果、大山康晴棋聖が3勝2敗という僅差で関根茂七段を下し、見事に棋聖位を防衛する結果となりました。関根七段は善戦しましたが、惜しくもタイトル奪取はなりませんでした。

第4期棋聖戦は、予選から挑戦者決定戦、そして五番勝負に至るまで、多くの棋士たちの真剣勝負が繰り広げられた大会でした。特に、大山棋聖と関根七段による五番勝負は、最終局まで決着が持ち越されるという、当時の将棋界を代表する熱戦として記憶されています。この棋戦の結果は、当時の大山康晴九段（注：棋聖戦当時の公式段位は棋聖）の圧倒的な強さを示すとともに、タイトル戦の厳しさと魅力を改めて示すものとなりました。

（注：本記事の記述は提供された情報に基づいています。予選・本戦の具体的な対局内容や参加棋士、五番勝負各局の詳細などは含まれていません。）

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