第40戦術航空旅団 (ウクライナ空軍)

第40戦術航空旅団「キーウの亡霊」

第40戦術航空旅団「キーウの亡霊」は、ウクライナ空軍中部航空管区に属する重要な航空部隊です。1992年に設立されたこの部隊は、以来数回の名称変更を経て、現在の名称に至っています。最初は、第92戦闘航空連隊としてスタートし、その後、207航空基地や第8戦闘航空連隊などを経て、2007年には第40戦術航空旅団として現在の形態となりました。

歴史的背景

部隊は1992年にウクライナに忠誠を誓ったところから始まりました。その後、名前が何度か変更されることで、成長と変化を遂げました。2004年までに、組織は第40戦闘航空団を経由し、第40戦闘航空旅団へと再編成されています。特に2014年から続くウクライナ紛争の最中には、部隊の役割が非常に重要になりました。この時、活動家たちがウクライナ空軍に高精度のGPSナビゲーターを寄付し、部隊の支援に貢献しました。

2015年にはウクライナ大統領によって、ソ連の名誉称号を名称から取り除く決定が下されました。この変更により、部隊名は「第40戦術航空旅団」に統一されました。

2022年ロシアによる侵攻

2022年2月24日、ロシアによるウクライナ侵攻が開始されました。この歴史的瞬間において、第40戦術航空旅団はキーウ地域を守るために、迅速に行動を起こしました。直後に飛行場に対するロケット攻撃が行われたものの、部隊は無事に離陸を果たしました。短期間の間に彼らは、敵機を少なくとも20機撃墜する成果を挙げました。

特に重要だったのは、見事な戦果を上げたヴャチェスラフ・ラジオノフ上級中尉の貢献です。彼の活躍により、旅団は被害を免れ、持続的な航空任務を遂行することができました。それにより、キーウと周辺地域の安全を確保する役割を果たしました。

また、数回の激しい攻撃や砲撃にも耐えながら、彼らは戦闘姿勢を崩さず、前線で防衛を続けました。2月26日にはロシア軍のIL-76が撃墜され、敵の空挺降下を阻止することにも成功しています。日々の戦闘を通じて、部隊はますますその名声を高め、いつしか「キーウの亡霊」と呼ばれるようになりました。

名誉の授与

その後も、部隊は数々の戦闘を経て勇敢さを証明し、2022年6月にゼレンスキー大統領から勇気への栄誉賞を授与されました。さらに、2024年のウクライナ独立記念式典では、正式に「キーウの亡霊」という名誉称号も与えられました。

旅団の編成

2020年時点での編成は以下の通りです：

• - 旅団本部
• - 第1航空飛行隊 (MiG-29MU1、MiG-29/-29UB、L-39)
• - 第2航空飛行隊 (MiG-29MU1、MiG-29/-29UB、L-39)
• - 飛行場技術支援大隊
• - 通信および無線技術支援大隊
• - 第一警備中隊
• - 警備大隊
• - 航空、自動車機器技術および運用 (TEC)
• - 準備・規定部隊
• - 消防小隊
• - 医療センター

このように、第40戦術航空旅団「キーウの亡霊」は、数十年の歴史を持ちながらも、近年では特にその名を冠した存在感を強めている部隊と言えるでしょう。

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