本稿では、第42回
社会人野球日本選手権大会の本戦出場チームを決めるために行われた各種予選および大会の結果をまとめます。全国各地の社会人野球チームが、この大舞台への出場権獲得を目指し、多くの激戦を繰り広げました。
予選は、主に以下のカテゴリーで構成されました。
全日本クラブ野球選手権大会
日本選手権対象のJABA主要大会
各地区の最終予選
特記事項
この年の予選にはいくつかの特記事項がありました。まず、
第87回都市対抗野球大会で既に本戦出場権を得ていたトヨタ自動車の状況により、東海地区の最終予選出場枠が一つ増加しました。また、本戦出場を決める代表決定戦や各種大会の決勝戦以外の試合におけるコールドゲームや延長戦のイニングについては、ここでは割愛しています。
第41回全日本クラブ野球選手権大会
クラブチーム日本一を決めるこの大会は、日本選手権本戦への出場権がかかった重要な大会です。各地の予選を勝ち抜いた強豪クラブチームが集結し、熱戦を繰り広げました。勝ち上がったチームが準決勝、決勝へと進み、頂点を目指しました。
決勝戦では、ビッグ開発ベースボールクラブが千曲川硬式野球クラブを接戦の末に破り、優勝を飾りました。この結果、ビッグ開発ベースボールクラブが日本選手権本戦出場権を獲得しました。
日本選手権対象JABA大会
日本野球連盟(JABA)が主催する主要大会のうち、いくつかの大会が日本選手権への出場権をかけた対象大会とされました。各大会では、まず予選リーグが行われ、各ブロックの上位チームが決勝トーナメントに進出しました。そして、トーナメントを勝ち抜いた優勝チームが、文句なしの本戦出場権を手に入れました。
本大会の対象となったJABA大会および、それぞれの優勝チームは以下の通りです。
第71回JABA東京スポニチ大会:日本新薬
第63回JABA静岡大会:東邦ガス
第45回JABA四国大会:東京ガス
第59回JABA岡山大会:トヨタ自動車
第39回JABA日立市長杯争奪大会:日立製作所
第58回JABA長野県知事旗争奪大会:Honda鈴鹿
第67回JABA京都大会:三菱重工広島
第69回JABAベーブルース杯争奪大会:この大会の優勝は中日ドラゴンズでしたが、社会人チームとして準優勝したNTT東日本が関東地区の最終予選枠増加に貢献しました。
第47回JABA東北大会:JX-ENEOS
第58回JABA北海道大会:日本通運
第69回JABA九州大会:NTT西日本
これらの大会で栄冠に輝いた計11チームが、地区最終予選を経ずに日本選手権本戦への出場を決めました。
地区最終予選
JABA対象大会優勝チーム以外の出場枠は、各地区で行われる最終予選で決定されました。各地区では、参加チームによるトーナメント戦やリーグ戦、敗者復活戦などを組み合わせた独自の方式で予選が行われ、熾烈な代表権争いが展開されました。多くのチームが本戦出場を目指し、一球一打に魂を込めたプレーを見せました。各地区最終予選を勝ち抜き、本戦出場権を獲得したチームは以下の通りです。
北海道地区:JR北海道
東北地区:JR東日本東北
北信越地区:フェデックス
関東地区:東芝、富士重工業、新日鐵住金鹿島、鷺宮製作所、NTT東日本
東海地区:ヤマハ、王子、新日鐵住金東海REX、JR東海
近畿地区:パナソニック、日本生命、大阪ガス、新日鐵住金広畑
中国地区:JFE西日本、JR西日本
四国地区:JR四国
* 九州地区:三菱重工長崎、Honda熊本
これらの地区最終予選を勝ち抜いたチームに加え、JABA大会優勝チーム、クラブ選手権優勝チームが、第42回
社会人野球日本選手権大会本戦の舞台で戦う権利を得ました。予選を通じて多くのドラマが生まれ、本戦への期待が高まる高まる切符を手にしたチームたちは、日本一を目指す新たな挑戦へと駒を進めます。