第44回社会人野球日本選手権大会予選

第44回社会人野球日本選手権大会予選概要

第44回社会人野球日本選手権大会本戦への出場権を巡り、各地で熱戦が繰り広げられた予選および各種大会の結果をここにまとめる。

特別出場枠

まず、別カテゴリーの主要大会優勝チームに与えられる特別出場枠の動向から。

第89回都市対抗野球大会では、大阪ガスが見事頂点に立ち、日本選手権本戦への出場権を獲得した。

また、クラブチームの日本一を決める第43回全日本クラブ野球選手権大会では、延長にもつれ込む激戦を制した大和高田クラブが優勝し、日本選手権本戦行きの切符を手にした。クラブ選手権の決勝は9月13日にメットライフドームで行われ、大和高田クラブが9対7で和歌山箕島球友会を破った。

日本選手権対象JABA大会

春季から初夏にかけて全国各地で開催される主要なJABA大会は、優勝チームに日本選手権本戦への出場権が与えられる重要な機会である。

第73回JABA東京スポニチ大会（3月14日決勝）：Hondaが優勝し、本戦出場権獲得。
第65回JABA静岡大会（4月7日決勝）：三菱重工名古屋が延長戦の末に優勝し、本戦出場権獲得。
第47回JABA四国大会（4月10日決勝）：Hondaが優勝したが、すでに東京スポニチ大会で出場権を得ていたため、関東地区の最終予選出場枠が1つ増加した。
第41回JABA日立市長杯争奪大会（4月19日決勝）：JR東海が優勝し、本戦出場権獲得。
第61回JABA岡山大会（4月17日決勝）：大阪ガスが優勝。しかし、都市対抗野球優勝により既に出場権を得ていたため、近畿地区の最終予選出場枠が1つ増加した。
第60回JABA長野県知事旗争奪大会（4月23日決勝）：トヨタ自動車が優勝し、本戦出場権獲得。
第69回JABA京都大会（4月30日決勝）：パナソニックが優勝し、本戦出場権獲得。
第71回JABAベーブルース杯争奪大会（5月8日決勝）：西濃運輸が延長戦サヨナラで優勝し、本戦出場権獲得。
第71回JABA九州大会（5月12日決勝）：三菱日立パワーシステムズが優勝し、本戦出場権獲得。
第60回JABA北海道大会 兼 第49回JABA東北大会（5月14日決勝）：NTT東日本が延長戦サヨナラで優勝し、本戦出場権獲得。

これらの大会を経て、合計10チームが早々に本戦出場権を獲得した。特にHondaと大阪ガスは、複数ルートで出場権を得た結果、それぞれの所属地区である関東、近畿の最終予選枠を増やした。

地区最終予選

特別枠やJABA大会優勝枠を除いた本戦出場チームの大部分は、各地区で行われる熾烈な最終予選を勝ち抜いてその座を掴む。

北海道地区：代表決定リーグ戦を経て、室蘭シャークスとJR北海道硬式野球クラブが代表決定戦に進出。室蘭シャークスがJR北海道硬式野球クラブを3対1で破り、本戦出場を決めた。
東北地区：トーナメント方式で代表を争い、JR東日本東北ときらやか銀行が決勝へ進んだ。JR東日本東北がきらやか銀行に5対1で勝利し、本戦出場権を獲得した。
北信越地区：代表決定戦では信越硬式野球クラブと伏木海陸運送が対戦。延長11回の末、信越硬式野球クラブが9対7で勝利し、本戦出場を決めた。
関東地区：JABA大会優勝等で既に出場権を得ているチーム（NTT東日本、Honda、三菱日立パワーシステムズ）を除く多数のチームが参加。激しいトーナメント戦を勝ち抜き、東芝、鷺宮製作所、明治安田生命、JX-ENEOS、新日鐵住金鹿島の5チームが代表の座を射止めた。
東海地区：JABA大会優勝等で既に出場権を得ているチーム（JR東海、三菱重工名古屋、トヨタ自動車、西濃運輸）を除くチームが争った。本戦出場権はHonda鈴鹿、東海理化、そして敗者復活戦を勝ち上がった王子の3チームに与えられた。
近畿地区：特別枠やJABA大会優勝等で既に出場権を得ているチーム（大阪ガス、パナソニック）を除くチームが参加。日本生命、三菱重工神戸・高砂、NTT西日本、日本新薬、カナフレックス、そして敗者復活戦から勝ち上がった新日鐵住金広畑の6チームが本戦出場権を獲得した。
中国地区：JFE西日本とシティライト岡山が代表決定戦に進み、JFE西日本が5対0で勝利して本戦出場を決めた。敗者復活戦からは三菱重工広島が勝ち上がり、もう一つの出場枠を掴んだ。
四国地区：JR四国と四国銀行による2戦先勝方式の代表決定対抗戦が行われ、JR四国が2連勝で本戦出場権を獲得した。
* 九州地区：沖縄電力とJR九州が代表決定戦で対戦し、沖縄電力が7対2で勝利。敗者復活戦を勝ち上がった宮崎梅田学園がもう一つの出場枠を獲得した。

これらの予選および各種大会を通じて、第44回社会人野球日本選手権大会本戦に出場する全チームが確定した。各チームはそれぞれの地区や大会で厳しい戦いを経て、栄えある全国の舞台へと駒を進めたのである。

出典：公益財団法人日本野球連盟の記録に基づく。

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