第45期順位戦

第45期順位戦と名人戦

1986年6月から1987年3月にかけて行われた第45期順位戦は、将棋界の最高峰タイトルである名人戦への挑戦権をかけた重要な棋戦でした。この順位戦と、それに続く名人戦七番勝負について詳しく見ていきましょう。

名人戦七番勝負

第45期名人戦七番勝負では、中原誠名人が米長邦雄九段と激闘を繰り広げました。結果は中原名人の4勝2敗。見事名人位を防衛し、その強さを改めて世に示しました。中原名人の堅実な指し回しと、米長九段の粘り強い戦いがぶつかり合う、白熱したシリーズとなりました。

順位戦

順位戦は、名人戦への挑戦者を決定するための予選リーグです。A級からC級2組まで、複数のクラスに分かれて行われ、各クラスで上位者は昇級、下位者は降級という結果になります。第45期順位戦では、各クラスで以下の昇降級がありました。

A級: 名人挑戦者1名、降級2名
B級1組: 昇級2名、降級3名
B級2組: 昇級2名、降級4名
C級1組: 昇級2名、降級4名
* C級2組: 昇級3名、降級0名

各クラスの戦いは、非常に熾烈を極め、棋士たちのプライドと意地がぶつかり合う真剣勝負となりました。僅差での昇級・降級が相次ぎ、観るものを魅了する熱戦が繰り広げられました。

A級では、名人挑戦者を決める戦いが行われ、多くの注目を集めました。激しい争いを勝ち抜いた棋士が、名人位への挑戦権を獲得しました。B級、C級でも、上位を目指して棋士たちがしのぎを削り、順位を大きく変動させました。

竜王戦との関連

1987年より新たに創設された竜王戦は、将棋界に大きな変化をもたらしました。第1期のクラス分けは、第45期順位戦の結果を元に決定されました。具体的には、順位戦の最終順位表をベースに、引退者を除き、新四段やC級2組に陥落した棋士を含めて、クラス分けが行われました。さらに、過去の十段戦での実績（十段タイトル保持者、永世十段資格者、十段リーグ残留者）や他のタイトル保持者なども考慮し、本戦シードや上位クラスへの振り分け調整が加えられました。この調整によって、竜王戦は、順位戦の結果を踏まえつつも、独自のクラス分けがなされました。竜王戦の詳細は、別項目「第1期竜王戦」を参照ください。

まとめ

第45期順位戦と名人戦は、多くのドラマを生み出した重要な棋戦でした。中原誠名人の名人位防衛、そして順位戦における各クラスの激しい争いは、将棋ファンの記憶に強く刻まれています。また、この順位戦の結果は、新たなタイトル戦である竜王戦のクラス分けにも影響を与え、将棋界全体の大きな転換点となりました。

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