第5回明治神宮野球大会

第5回明治神宮野球大会

1974年の秋、学生野球の集大成とも言える祭典、第5回明治神宮野球大会が開催されました。この大会は、高校野球と大学野球それぞれの秋季シーズンを締めくくる重要な位置づけにあり、全国各地区の予選を勝ち抜いた強豪校が集結し、栄光を目指して熱戦を繰り広げました。

大会は1974年11月2日から11月6日までの日程で、東京都の明治神宮野球場と明治神宮第二球場を舞台に行われました。

高校の部

高校の部には、全国各地区から選抜された代表校が出場しました。大会初日の11月2日に行われた1回戦では、早くも手に汗握る接戦が展開されました。崇徳高校と鎌倉学園高校の一戦は、延長11回までもつれ込む激闘となり、崇徳高校が8対7の僅差で勝利を収めました。また、天理高校対早稲田実業高校の試合も延長戦となり、10回裏に天理高校がサヨナラ勝ちを収める劇的な結末となりました。

続く11月3日の2回戦では、各校が実力を発揮しました。日大山形高校は丸亀高校を6対2で下し、札幌商業高校は関商工高校に対し、9対2の8回コールドという圧倒的な強さを見せつけました。1回戦を勝ち上がった崇徳高校は高鍋高校に3対1で勝利し、福井商業高校は天理高校を3対0で破り、準決勝へ駒を進めました。

準決勝は11月4日に行われました。中でも注目を集めたのは、日大山形高校と崇徳高校の対戦です。この試合では、日大山形の金子投手が素晴らしい投球を見せ、崇徳打線を完璧に封じ込めるノーヒットノーランを達成しました。試合は日大山形高校が12対0と大勝し、決勝へ進出。もう一方の準決勝では、福井商業高校が札幌商業高校を3対0で破り、決勝の舞台に名乗りを上げました。

決勝戦は11月6日に開催されました。

大学の部

大学の部も、全国の強豪大学が集結して行われました。11月2日の1回戦では、同志社大学が北海道産業短期大学に3対1で勝利。中央大学は日本体育大学を4対3で破る接戦を制しました。また、福岡大学は広島経済大学に4対1、法政大学は愛知工業大学に2対0でそれぞれ勝利し、準決勝進出を決めました。

準決勝は11月3日に実施されました。中央大学と同志社大学の対戦は、両校投手戦となり、わずか1点を争う緊迫した展開となりました。この接戦を中央大学が1対0で制し、決勝進出を果たしました。もう一方の準決勝も、法政大学と福岡大学による投手戦となり、こちらも1対0という最小得点差で法政大学が勝利を収め、決勝へ駒を進めました。

大学の部の決勝戦も11月6日に行われました。

この第5回大会は、延長やサヨナラ、ノーヒットノーランといった劇的な試合が多く生まれ、見どころの多い大会となりました。高校、大学それぞれのレベルで、将来のスター選手たちが躍動する姿が見られました。

関連項目

第23回全日本大学野球選手権大会
第47回選抜高等学校野球大会
* 第57回全国高等学校野球選手権大会

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