第5実験室

『第5実験室』は、1999年12月12日に日本のバンド、cali≠gariが発表したスタジオアルバムです。このアルバムは、彼らが「奇形メルヘン音楽隊」と自称していた時期の作品で、実験室シリーズとしては5作目にあたります。

アルバム全体を覆うのは、ダークでアングラな音楽性です。ジャケットにはデッサン人形が用いられ、そのイメージを音楽でも表現しています。歌詞や楽曲の雰囲気も、他のアルバムと比べて退廃的で、cali≠gariの持つ独特な世界観が色濃く反映されています。

本作は、ドラムに誠が加入して初めてのフルアルバムです。また、ボーカルの秀児がメインボーカルを務める作品としては最後となりました。ドラムの松井克弥が担当した「せんちめんたる」と「月夜の遊歩道」も収録されています。

「歪んだ鏡」「弱虫毛虫」「冬の日」の3曲にはプロモーションビデオ（PV）が制作されました。これらのPVは、後に発売された映像作品『視聴覚集「冬の日」』と『視聴覚集「プロモーション(1)」』に収録されています。

ギターの青が作詞作曲した楽曲は、後に石井秀仁がボーカル、武井誠がドラムで再録音され、2001年1月1日発売のアルバム『再教育(右)(左)』に収録されました。

収録曲は以下の通りです。

1. 「第5実験室」入口
2. ゼリー
3. 歪んだ鏡
4. カラス
5. ドラマ「せんちめんたる」
6. せんちめんたる
7. はにかみ屋の僕
8. 月夜の遊歩道
9. 37564。
10. 弱虫毛虫
11. 冬の日
12. 「依存」という名の病気を治療する病院
13. 「第5実験室」出口
14. 第5実験室 予告版

また、1曲目の前に短いトラックが収録されており、その他、コマーシャルも収録されています。

当時のメンバーは以下の通りです。

秀児（ボーカル）
青（ギター）
研次郎（ベース）
誠（ドラム）
* 克弥（ドラム）

『第5実験室』は、cali≠gariの音楽性を深く掘り下げた作品であり、彼らの独特な世界観を堪能できるアルバムとして、ファンからの評価も高いです。「夏の日」に引用されている部分があるなど、後の作品にも影響を与えています。

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