第50回全国大学ラグビーフットボール選手権大会

2013年度シーズン、大学ラグビーの頂点を決めるべく開催されたのが、記念すべき第50回を迎えた全国大学ラグビーフットボール選手権大会です。この大会は2013年 11月9日に開幕し、年をまたぎ2014年 1月12日に国立競技場で行われた決勝戦をもって閉幕しました。多くのラグビーファンが見守る中、この大会では帝京大学が圧倒的な強さを見せつけ、史上初めてとなる大会5連覇という歴史的偉業を達成しました。

大会概要と方式

第50回大会は、日本の大学ラグビーにおける各リーグの代表が集い、日本一の座をかけて争うトーナメント形式で行われました。大会は大きく三つのステージに分かれて進行しました。

ファーストステージ

まず、地域代表チームによって行われる予備ステージです。ここでは、東北・北海道代表、北陸・東海・中国・四国代表、そして九州代表の計3チームが参加しました。これらのチームは1回戦総当たり方式で対戦し、順位は勝ち点制で決定されました。勝利には5点、引き分けには2点、敗戦には0点が与えられ、このステージを勝ち抜いた1チームがセカンドステージへの切符を手にしました。

セカンドステージ

大会の主要ステージとなるセカンドステージには、関東大学対抗戦、関東大学リーグ戦、関西大学リーグ戦の各上位5チームに加え、ファーストステージを突破した1チームを加えた計16チームが出場しました。これらのチームは4つのプール（A、B、C、D）に分けられ、各プール内で1回戦総当たり戦を行いました。順位決定には独自の勝ち点システムが導入されました。

基本勝ち点: 勝利に5点、引き分けに2点、敗戦に0点
ボーナスポイント: 7点差以内の敗戦に1点、勝敗に関わらず4トライ以上獲得した場合に1点
アドバンテージポイント: 各リーグの順位に応じて、セカンドステージ開始時点から1位校に3点、2位校に2点、3位校に1点が加算されました。

各プールの1位チーム、計4チームがファイナルステージに進出しました。

ファイナルステージ

セカンドステージを勝ち抜いた4チームによるノックアウト方式のトーナメントです。組み合わせは、セカンドステージで獲得した総勝ち点数に基づいて順位が決定され、1位対4位、2位対3位で準決勝が行われました。それぞれの準決勝の勝者が、栄えある第50回大会の決勝戦へと駒を進めました。なお、今大会では3位決定戦は行われませんでした。

開催日程と主な競技場

大会は以下のスケジュールで進行しました。

ファーストステージ: 2013年 11月9日～11月24日
セカンドステージ: 2013年 12月8日～12月22日
ファイナルステージ:
準決勝: 2014年 1月2日
決勝: 2014年 1月12日

試合は全国各地のラグビー場で開催されましたが、特に準決勝と決勝は、当時日本のラグビーの聖地とされていた国立競技場で行われました。その他にも、秩父宮ラグビー場、瑞穂公園ラグビー場、花園ラグビー場、熊谷ラグビー場、レベルファイブスタジアムなど、主要なラグビー場で熱戦が繰り広げられました。

出場校

第50回大会には、全国から18校が出場しました。内訳は、関東大学対抗戦、関東大学リーグ戦、関西大学リーグからそれぞれ上位5校、そして地域代表決定戦を勝ち上がった3校です。強豪ひしめく中で、特に注目を集めたのは、前人未踏の5連覇に挑む帝京大学でした。

大会の結果

ファーストステージでは朝日大学がセカンドステージへ進出。セカンドステージでは、帝京大学、筑波大学、慶應義塾大学、早稲田大学がそれぞれのプールで1位となり、ファイナルステージへと駒を進めました。

迎えたファイナルステージの準決勝では、帝京大学と早稲田大学、そして筑波大学と慶應義塾大学が対戦。激しい戦いの末、帝京大学と早稲田大学が決勝へと勝ち上がりました。

2014年 1月12日に行われた決勝戦では、大会5連覇を目指す帝京大学と、伝統校の意地を見せる早稲田大学が激突しました。結果は帝京大学が早稲田大学を破り、見事大会5連覇を達成。第50回の記念大会という節目の年に、大学ラグビー界に新たな歴史を刻む金字塔を打ち立てました。準優勝は早稲田大学、準決勝敗退となった筑波大学と慶應義塾大学が3位という扱いになりました。

この大会は、帝京大学の圧倒的な強さと、それを追う各大学の奮闘が光る大会となり、記憶に残る一ページを加えられました。

もう一度検索