第51回桜花賞

第51回桜花賞の詳細

1991年4月7日、京都競馬場にて開催された第51回桜花賞は、特異な状況の中、競馬ファンに強い印象を残しました。開催当時、阪神競馬場の改修工事が行われていたため、急遽京都競馬場に舞台が移されました。当日の馬場状態はやや重で、出走馬たちのパフォーマンスに影響を及ぼす可能性がありました。

出走馬と人気

レースに出走した主要な馬には、イソノルーブル、ノーザンドライバー、スカーレットブーケ、シスタートウショウが挙げられます。特にイソノルーブルは、前哨戦となる報知杯4歳牝馬特別で芝1200メートルを逃げ切った実績があり、ファンの期待を一身に集めていました。人気の馬たちが多く集まる中、非常に注目のレースとなったのです。

落鉄事件

しかし、このレースでは悲劇的な出来事が発生しました。出発前、イソノルーブルに落鉄が発生し、蹄鉄をつけない状態でレースに臨むこととなりました。そのため、イソノルーブルは興奮状態での発走を余儀なくされ、まさに不安定な状況の中でレースが始まることとなりました。この出来事は、イソノルーブル陣営からJRA（日本中央競馬会）への強い批判を生むことになり、最終的には競馬ファンによる民事訴訟へと発展しました。この一連の流れは、その後の競馬界に多くの議論をもたらしました。

レース展開

ゲートが開くと、トーワディステニーとイソノルーブルが先行し、続いてシスタートウショウとノーザンドライバーが追走の形となりました。レースが進むにつれて、イソノルーブルは苦しい展開に直面し、4コーナーを回った後に失速が見られました。しかし、シスタートウショウはそのまま順調に進み、特に大外から追い上げてきた伏兵、ヤマノカサブランカが2番手に浮上しました。

レースの最後の直線では、シスタートウショウがリードを保ちながらゴールラインを駆け抜け、見事な勝利を収めました。シスタートウショウの勝利は、これで無傷の4連勝という成果となり、彼女の今後の活躍に期待が高まりました。

配当とその影響

また、このレースの連勝複式配当は驚きの22,630円で、当時の競馬においては超大穴の馬券となりました。八大競走史上最高額の単勝配当は第16回東京優駿での55,430円ですが、他のGIレースを含めても当時の最高額配当である第14回エリザベス女王杯の43,060円を更新することはできませんでした。しかし、この大波乱の結果は競馬界において語り草となりました。競馬ファンたちにとって印象深いレースとなり、桜花賞が持つ特別な意味を再認識させられる結果となりました。

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