第52回都市対抗野球大会

第52回都市対抗野球大会は、1981年7月24日から8月2日まで、後楽園球場を舞台に熱戦が繰り広げられました。この大会は、過去に出場経験のある強豪チームばかりが集結し、まさに「常連同士の潰し合い」と呼ぶにふさわしい激しい戦いが展開されました。

大会の特徴として、関東地方のチームが上位に進出する「東高西低」の傾向が顕著でした。ベスト8に進出したチームのうち6チームが関東勢で占められ、ベスト4においても3チームが関東のチームという結果になりました。これは、関東のチームがその実力をいかんなく発揮したことを示しています。


その中で、見事に頂点に立ったのは東京都代表の電電東京でした。この年、金属バットの使用が3シーズン目を迎え、各チームが打撃力強化に力を入れる中、電電東京は対照的に投手力の強化に注力しました。その結果、5試合で打率.247、2本塁打という打撃成績ながら、わずか5失点という鉄壁の守備力でトーナメントを勝ち上がり、見事初優勝を飾りました。東京都勢の優勝は、第37回大会の熊谷組以来、実に15年ぶりの快挙となりました。

試合結果詳細

以下に、大会の主な試合結果を記載します。

決勝戦（8月2日）
勝利投手：竹桝
敗戦投手：黒紙
本塁打：石野（電電東京）、菊地（東芝）
特記事項：電電東京が初優勝


表彰選手

今大会で活躍した選手たちは、以下の通り表彰されました。

橋戸賞：竹桝和也（電電東京）
久慈賞：黒紙義弘（東芝）
小野賞：工藤真（東京ガス）
若獅子賞：黒田光弘（リッカー）、中西清起（リッカー）

10年連続出場表彰

長年にわたり都市対抗野球大会を支え、貢献した選手として、以下の選手たちが10年連続出場表彰を受けました。

高梨英夫（大昭和製紙北海道）
工藤真（東京ガス）
村上忠則（大昭和製紙北海道）
高岡茂夫（王子製紙苫小牧（北海道拓殖銀行））
藤村雅美（松下電器（大阪ガス））
尾形正己（新日鐵広畑）

応援団コンクール

大会を盛り上げた応援団も表彰されました。各賞は以下の通りです。

最優秀賞：東京ガス
優秀賞：東芝、新日鐵広畑
敢闘賞：電電東京
特別賞：該当なし
努力賞：岩手銀行


第52回都市対抗野球大会は、実力伯仲のチーム同士の激戦、電電東京の劇的な初優勝、そして数々のドラマを生んだ大会として、長く野球ファンの記憶に残る大会となりました。

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