第6回日米大学野球選手権大会日本代表

1977年 7月2日から10日にかけて、アメリカ合衆国で開催された第6回日米大学野球選手権大会。この国際舞台に挑むべく編成されたのが、当時の日本の大学生トッププレイヤーたちからなる日本代表チームでした。本大会は、日米両国の若き才能が真剣勝負を繰り広げる場として、野球ファンから大きな注目を集めました。

大会は全7試合制で行われ、カリフォルニア州のデドースタジアムと、ネブラスカ州のローゼンブラットスタジアムを中心に開催されました。日本代表は、国内での厳しい選考を経て集められた精鋭揃いでしたが、迎え撃つアメリカチームもまた、将来のメジャーリーガー候補を多数擁する強力な布陣でした。選手たちの所属大学や学年は、代表選出当時の情報に基づいています。

白熱した戦いの幕開けは、7月2日にカリフォルニア州デドースタジアムで行われた第1戦。序盤からリードを許した日本は終盤に追い上げを見せるものの、一歩及ばず4対3で惜敗しました。翌3日の第2戦も同じデドースタジアムで行われ、両チームのエースが投げ合う緊迫した投手戦となりました。試合は規定の9回で決着がつかず、延長戦に突入。両チームが粘りを見せる展開となりましたが、延長14回の末、アメリカが5対3で勝利を収め、日本は連敗スタートとなりました。

舞台をネブラスカ州ローゼンブラットスタジアムに移して行われた第3戦（7月5日）では、日本の打線が奮起し、中盤に効果的な得点を挙げてリードを奪います。アメリカの反撃をしのぎきり、4対3で待望の初勝利を挙げました。続く7月6日の第4戦では、日本の投手陣がアメリカ打線を完全に封じ込める圧巻のピッチングを披露。打線も着実に得点を重ね、4対0というスコアで快勝し、タイに戻しました。

しかし、再び流れはアメリカへ傾きます。7月7日の第5戦は、再びローゼンブラットスタジアムで行われましたが、緊迫した投手戦となり、わずか1点の差が明暗を分けました。日本は1対2で惜しくも敗れ、アメリカが再びリードを奪いました。

大会終盤の第6戦は、7月9日に野球の聖地の一つともいえるカリフォルニア州のドジャースタジアムで開催されました。この試合は、日米大学野球選手権史上、そしてアメリカで開催される国際試合としても画期的な出来事がありました。なんと、この第6戦が、アメリカでの開催試合としては初めて、日本のNHKテレビで衛星生中継されたのです。これにより、遠く離れた日本のファンもリアルタイムで母国の代表チームの戦いを見守ることが可能となり、大きな反響を呼びました。多くの期待が集まる中で行われたこの試合は、アメリカが序盤から優位に進め、6対3で勝利しました。

最終戦となる第7戦は、再びデドースタジアムに戻って7月10日に行われました。すでにアメリカの優勝が決まっていましたが、日本チームも意地を見せたいところ。しかし、この試合もアメリカ打線が活発で、日本はリードを奪うことができませんでした。最終スコアは7対5でアメリカが勝利し、全日程が終了しました。

この結果、第6回日米大学野球選手権大会は、通算成績5勝2敗でアメリカチームの優勝が決定しました。アメリカにとっては、この大会5連覇という輝かしい記録を樹立する結果となりました。日本代表にとっては、連敗スタートからタイに戻す粘りを見せたものの、惜しくも優勝には届きませんでしたが、強豪アメリカ相手に互角に近い戦いを演じた試合も多く、特に第3戦、第4戦での勝利はチームの力を示したものでした。また、第6戦の衛星中継は、今後の国際試合中継の先駆けとなり、日米間の野球交流史においても特筆すべき出来事となりました。この大会での経験は、当時の大学生選手たちにとって、その後の野球人生における大きな財産となったことでしょう。

もう一度検索