第6装甲擲弾兵師団 (ドイツ連邦陸軍)

第6装甲擲弾兵師団の歴史と役割

第6装甲擲弾兵師団（6. Panzergrenadierdivision）は、ドイツ連邦陸軍の管轄下にあり、1997年に解散するまで様々な任務に従事していました。この師団は、主にシュレースヴィヒ＝ホルシュタイン州及びハンブルク周辺で駐屯し、冷戦時代における重要な防衛機関として役割を果たしていました。

創設と初期の編制

第6装甲擲弾兵師団は1956年10月1日に、ハンブルクに所在していた第3装甲師団の司令部を元に編成されました。設立当初、師団にはA6戦闘群やB6戦闘群、第6砲兵連隊が組織され、いくつかの直轄部隊が付属していました。1958年には、師団司令部がノイミュンスターに移転しました。これに伴い、各戦闘群や大隊が配置され、師団全体の戦力が強化されていきました。

• - A6戦闘群: フレンスブルクに所在し
• - B6戦闘群: ノイミュンスターに所在
• - 第6砲兵連隊: 各種大隊を擁する構成

この時期には、師団は第1軍団に所属しており、必要な場合にはユトランド・シュレースヴィヒ＝ホルシュタイン連合陸上部隊として活動することがありました。

改編と発展

1959年には、第6装甲擲弾兵師団に改称され、部隊の改編が行われました。A6戦闘群は第17装甲擲弾兵旅団に組織変更され、B6戦闘群は第18装甲旅団となりました。この改編によって师団は平時に連邦国防省直轄に置かれるようになり、戦時には第1軍団の指揮下に入ることが決定されました。

新たに編成された部隊には、以下のような旅団が含まれました:

• - 第16装甲擲弾兵旅団

- 第161擲弾兵大隊
- 第162擲弾兵大隊

• - 第17装甲擲弾兵旅団

- 第171装甲擲弾兵大隊

• - 第18装甲旅団

- 第182装甲擲弾兵大隊

1960年には、北大西洋条約機構（NATO）と連携し、重要な陸上作戦の一環として演習に参加しました。特に「ホールド・ファスト」演習では、師団が中心的な役割を果たしました。

解散とその後

1994年には第5次編制に伴い、師団が再編成され、第1防衛管区司令部と併設される形で管轄が変更されました。キールに司令部を移した後、隷下旅団は他の部隊への配転が行われました。1997年に入ると、第1防衛管区司令部と共に解散し、その伝統や戦歴は後続の部隊に引き継がれることとなりました。

実働任務

この師団は、ただの軍事任務だけでなく、災害救助活動にも従事しました。特に、1959年の山火事や1962年の洪水事件、1976年の洪水救助に出動しました。これにより、陸軍の社会的役割が強調され、地域住民との関係性も深まる結果となりました。

第6装甲擲弾兵師団は、冷戦期のドイツ連邦陸軍において、その重要な役割を果たし続けた部隊として、その歴史的な存在価値を今でも感じさせる存在です。

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