第7期順位戦

将棋の歴史において重要な位置を占める順位戦。その第7期順位戦は、1953年度、具体的には1952年6月から1953年3月にかけて開催されました。この棋戦は、将棋界最高峰のタイトルである名人位への挑戦者を決定する予選リーグとして機能します。本稿では、この第7期順位戦の結果と、それに続く第12期名人戦七番勝負について詳述します。

第7期順位戦を勝ち抜いて名人挑戦権を獲得したのは、升田幸三八段でした。これにより、当時の名人である大山康晴名人と、升田八段による第12期名人戦七番勝負が実現しました。注目のシリーズは、大山名人がその実力を遺憾なく発揮し、升田八段を4勝1敗で退けました。この勝利により、大山名人は見事に名人位を防衛しました。

順位戦は複数のクラスに分かれており、各クラスで年間を通じてリーグ戦を行い、成績に基づいて昇級や降級が決まります。最上位クラスであるA級順位戦は、名人挑戦者を一人選出するために特別な方式が採用されました。第7期においては、挑戦者決定戦が3名の棋士によるパラマス方式で行われ、最終的な挑戦者決定戦は三番勝負として実施されました。

挑戦者決定戦の過程は以下の通りです。まず、第1次戦では塚田正夫九段が松田茂行八段に勝利しました。続く第2次戦では、この塚田九段と升田幸三八段が挑戦権をかけて争いました。結果は升田八段が塚田九段を相手に二連勝（2勝0敗）を飾り、見事、大山名人への挑戦権を獲得しました。A級からはこの名人挑戦者1名が選ばれる一方で、成績下位の3名がB級1組へ降級となりました。

他のクラスにおける昇降級の結果も、次のように確定しました。

B級1組: ここからは上位3名がA級へ昇級を果たし、成績下位5名がB級2組へ降級となりました。
B級2組: このクラスからは上位2名がB級1組へ昇級し、成績下位1名がC級1組へ降級となりました。
C級1組: 上位3名がB級2組への昇級を決め、下位1名がC級2組へ降級となりました。
C級2組: 上位2名がC級1組へ昇級しました。なお、このクラスの最下位棋士は、翌期のクラス編成において「張出し」という特別な扱いへと編入されました。

このように、第7期順位戦は、各クラスで激しい昇降級争いが繰り広げられ、その最高峰で大山康晴名人と升田幸三八段による名勝負が生まれ、大山名人の防衛という結果で幕を閉じた年度となりました。これらの結果は、当時の将棋界の勢力図を示すものと言えるでしょう。

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