第71期棋聖戦 (将棋)

第71期棋聖戦

第71期棋聖戦は、将棋界の主要なタイトル戦の一つである棋聖戦の、通算で71回目にあたる棋戦です。この大会は、2000年度の棋戦として実施され、具体的には1999年4月16日から2000年7月31日までの期間にわたって開催されました。

大会形式と勝ち上がり

棋聖戦は、挑戦者を決定するための予選トーナメントと、タイトル保持者と挑戦者が戦う五番勝負という形式で進行します。

第71期棋聖戦においても、多くの棋士が参加する予選から始まりました。まず、一次予選が行われ、これを勝ち抜いた棋士が二次予選へと進出します。さらに二次予選を勝ち上がった棋士は、三次予選に参加する権利を得ます。

三次予選は、複数の組に分かれて行われるトーナメントで、第71期ではA組、B組、C組、D組の4つのブロックに分けられました。それぞれの組から上位2名の棋士が、狭き門である決勝トーナメントへの出場権を獲得しました。合計8名の予選通過者が決勝トーナメントへと駒を進めます。

決勝トーナメントでは、予選を勝ち上がった棋士に、前期成績などによるシード権を持つ棋士が加わり、一人の挑戦者を決定するための戦いが繰り広げられます。トーナメント形式で勝ち抜き、見事に決勝トーナメントを制した棋士が、当時の棋聖タイトル保持者への挑戦者となります。

五番勝負

第71期棋聖戦の五番勝負は、挑戦者決定戦を勝ち上がった羽生善治四冠と、この期における棋聖位の保持者であった谷川浩司棋聖によって争われました。

羽生四冠は当時、すでに複数のタイトルを保持しており、将棋界のトップ棋士として知られていました。一方の谷川棋聖も、高い実力を持つタイトルホルダーであり、注目の対決となりました。

両者の間で繰り広げられた五番勝負は、互いに譲らない白熱した展開となり、シリーズは最終第5局までもつれ込むフルセットの戦いとなりました。勝敗は最後まで予断を許さない状況でしたが、激しい戦いを制したのは挑戦者の羽生善治四冠でした。

最終的に、羽生四冠が谷川棋聖に対して3勝2敗というスコアで勝利を収め、見事に棋聖のタイトルを奪取しました。この結果、羽生善治氏が新たに第71期棋聖となり、自身の保持タイトルを増やしました。

この棋戦は、予選から本戦、そしてタイトル戦へと続く将棋界の厳しい戦いを象徴するものであり、特に五番勝負でのトップ棋士二人の激闘は多くの将棋ファンにとって記憶に残るシリーズとなりました。

もう一度検索