第72回都市対抗野球大会予選

第72回都市対抗野球大会予選概要

2001年の第72回都市対抗野球大会本戦出場を目指し、全国各地で予選が繰り広げられました。この長い戦いは、5月3日の宮城県での1次予選を皮切りに始まり、約2ヶ月後の6月30日に行われた関東地区の代表決定戦をもって幕を閉じました。この年の予選では、前回大会で特別に設けられていた沖縄県の単独代表枠がなくなり、代わりに東海地区の代表枠が3から4へと増加するという変更がありました。また、休部していた新日鉄室蘭の流れを汲む室蘭シャークスが、この予選で唯一の新規出場チームとして、都市対抗の舞台を目指しました。

本戦への出場枠は、地区ごとに以下の通り割り当てられました。

北海道：2枠
東北：2枠
北信越：1枠
北関東：1枠
南関東：2枠
関東（北関東・南関東プレーオフ勝者）：1枠
東京：3枠
神奈川：3枠
静岡：1枠
東海：4枠
静岡・東海プレーオフ勝者：1枠
京滋奈：1枠
阪和：3枠
兵庫：2枠
中国：2枠
四国：1枠
* 九州：2枠

各地区予選の結果

各地区では、まず都道府県単位や地域ごとの1次予選が行われ、そこを勝ち抜いたチームが広域の2次予選に進出しました。2次予選では、トーナメント方式やリーグ戦方式など、地区の特性に応じた様々な形式で本戦出場チームが決定されました。ここでは、激戦を勝ち抜き本戦への切符を手にしたチームを紹介します。

北海道地区

1次予選を突破した5チームによる2次予選リーグが行われました。予選途中で航空自衛隊千歳が大会への出場を辞退するという異例の事態が発生しましたが、リーグ戦の結果、サンワード貿易が第1代表、室蘭シャークスが第2代表として本戦出場を決めました。室蘭シャークスにとってはこれが初の都市対抗本戦出場となります。

東北地区

青森、岩手、秋田、宮城、山形、福島の各県1次予選を勝ち抜いたチームが集まり、東北2次予選が行われました。トーナメント形式の激戦を勝ち抜いたJR東日本東北が第1代表、敗者復活戦を制したJTが第2代表として本戦出場権を獲得しました。

北関東地区

茨城、栃木、群馬の1次予選突破チームによる2次予選。住友金属鹿島が順当に勝ち上がり北関東第1代表として本戦へ進出しました。第2代表の座を争った日立製作所と富士重工業のうち、日立製作所が関東地区の代表決定戦に進みました。

南関東地区

埼玉、千葉、山梨の1次予選を勝ち抜いたチームによる2次予選。川崎製鉄千葉が第1代表、新日鉄君津が第2代表として本戦出場を決めました。第3代表の日本通運は関東地区の代表決定戦に回りました。

関東地区

北関東第2代表の日立製作所と南関東第3代表の日本通運が、最後の1枠をかけて対戦。この決定戦を日本通運が制し、本戦出場権を得ました。

東京地区

多くのチームが参加する1次予選、そして2次予選を勝ち抜き、激戦の東京地区からJR東日本、朝日生命、東京ガスの3チームが本戦出場を決めました。

神奈川地区

トーナメントを勝ち抜いた三菱ふそう川崎、日産自動車、いすゞ自動車の3チームが、代表枠の全てを獲得し本戦へ進出しました。

静岡地区

1次予選を突破したチームとシードチームによる2次予選リーグ。ヤマハが優勝し本戦出場を決めました。リーグ2位の河合楽器は、東海地区5位チームとの代表決定戦に回りました。

東海地区

多数の実力チームが集まる東海地区。1次予選、2次予選を経て、三菱自動車岡崎、昭和コンクリート、トヨタ自動車、西濃運輸の4チームが本戦出場権を獲得しました。第5代表となった一光は、静岡地区2位の河合楽器との代表決定戦に進みました。

静岡・東海地区

静岡地区2位の河合楽器と東海地区5位の一光が、本戦出場最後の1枠をかけて対戦。この試合を河合楽器が制し、本戦出場権を手にしました。

北信越地区

各県予選を勝ち抜いたチームと石川県チームによる2次予選が行われ、NTT信越硬式野球クラブが優勝。唯一の北信越代表として本戦へ進出しました。

京滋奈地区

滋賀、京都、奈良の各県予選から進んだチームによる2次予選では、決勝リーグおよびプレーオフの結果、日本新薬が本戦出場権を獲得しました。

阪和地区

大阪府と和歌山県のチームによる予選。激戦を勝ち抜いた大阪ガス、松下電器、日本生命の3チームが本戦出場を決めました。

兵庫地区

県予選を経て行われた代表決定戦の結果、神戸製鋼と三菱重工神戸が本戦出場権を得ました。

中国地区

島根・岡山、広島、山口の各県・地域予選から進出したチームによる2次予選。NKKと三菱自動車水島が本戦出場を果たしました。

四国地区

県代表チームによる予選を勝ち抜いたJR四国が、四国地区唯一の代表として本戦出場を決めました。

九州地区

福岡、熊本、長崎、沖縄の各県予選を勝ち抜いたチームによる九州2次予選。日産自動車九州が第1代表、敗者復活戦を勝ち上がった三菱重工長崎が第2代表として本戦への切符を手にしました。

こうして全国各地で繰り広げられた厳しい予選を勝ち抜いたチームが、真夏の東京ドームで、社会人野球の最高峰をかけた熱い戦いに挑みました。

これらの予選を勝ち抜いた精鋭たちが、都市対抗野球本戦でその実力をぶつけ合いました。

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