第72期棋聖戦 (将棋)

第72期棋聖戦

将棋界の主要タイトルの一つである棋聖戦の第72期は、2001年度に開催されました。この棋戦は、2000年4月17日に開幕し、挑戦者決定トーナメントを経て、翌2001年8月6日にタイトルを巡る五番勝負の幕が下ろされました。このシリーズ最大の注目点は、挑戦者・郷田真隆八段が、当時の棋聖であった羽生善治棋聖からタイトルを奪取したことにあります。

挑戦者決定までの道のり

棋聖戦の挑戦者決定戦は、一次予選から始まる厳しい勝ち抜き戦を経て行われます。多くの棋士が参加するこの予選は、以下の段階を経て挑戦者候補を絞り込んでいきます。

まず、最も多くの棋士が参加する一次予選が実施されます。ここでは、次段階への進出をかけた多数の対局が行われます。

次に実施されるのは二次予選です。一次予選を勝ち抜いた棋士に加え、一定の条件を満たす棋士などが参加し、更なる絞り込みが行われます。ここでは、より実力伯仲した戦いが繰り広げられます。

二次予選を突破した棋士は、最終予選へと進みます。この最終予選には、二次予選からの勝ち上がり組に加え、前年度活躍した棋士などのシード棋士が登場します。この段階を勝ち抜くことが、いよいよ挑戦者決定決勝トーナメントへの出場権獲得に直結します。

第72期棋聖戦の決勝トーナメントには、最終予選を勝ち抜いた8名の精鋭が進出しました。これらの実力者たちが、棋聖位への挑戦者の座、ただ一つを懸けて、トーナメント形式で熱戦を繰り広げました。この厳しい戦いを勝ち抜き、見事、棋聖位への挑戦権を獲得したのは、郷田真隆八段でした。

棋聖戦五番勝負

挑戦者として頂に挑んだ郷田真隆八段は、当時の棋聖としてタイトルを防衛する立場にあった羽生善治棋聖と相まみえました。羽生棋聖は、当時の将棋界において圧倒的な強さを誇り、そのタイトル保持は揺るぎないものと思われていました。

この五番勝負は、両者一歩も譲らない白熱した展開となりました。互いに勝利と敗北を繰り返し、シリーズは将棋ファンが固唾をのむ中、最終局までもつれ込むフルセットの戦いとなりました。そして、運命の最終第5局を制したのは、挑戦者の郷田真隆八段でした。結果は、郷田八段の3勝2敗となり、激闘の末、郷田八段が棋聖位を奪取することとなりました。この勝利により、郷田八段は自身にとって重要なタイトルの一つである棋聖位を獲得しました。

まとめ

2001年度の第72期棋聖戦は、挑戦者である郷田真隆八段が、当時の第一人者であった羽生善治棋聖からタイトルを奪取するという、将棋史においても記憶に残るシリーズとなりました。一次予選から始まる長い道のりを経て挑戦者となった郷田八段が、五番勝負でフルセットの激闘を制し、新たな棋聖が誕生した期として特筆されます。この棋戦に関する詳細は、関連資料や日本将棋連盟の公式サイトなどで確認することができます。

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