第79回都市対抗野球大会予選

第79回都市対抗野球大会本大会への出場チームを選出するため、全国各地で予選が開催されました。この予選は、本大会出場を決める代表決定戦を含め、実に526試合にも及ぶ記録的な戦いとなりました。各地区では、それぞれの方式で予選が行われ、多くのチームが都市対抗への夢をかけて熱戦を繰り広げました。ここでは、その激闘の道のりを地区ごとに振り返ります。

北海道地区予選

北海道地区では、1次予選と2次予選の二段階で代表を決定しました。1次予選を勝ち抜いたJR北海道、室蘭シャークス、航空自衛隊千歳、札幌ホーネッツの4チームが2次予選に進出。2次予選では、JR北海道が順調に勝ち上がり、代表決定戦で航空自衛隊千歳を破り、本大会への切符を手に入れました。

東北地区予選

東北地区は、青森、岩手、秋田、宮城、山形、福島の各県での1次予選を勝ち上がったチームが、東北2次予選に集結しました。東北2次予選は、まず予選ブロックリーグ戦を行い、その後、代表決定トーナメントへと進む形式です。七十七銀行とTDKが代表決定戦に駒を進め、七十七銀行が第1代表となりました。そして、第2代表の座をかけたTDKとJR東日本東北の試合は、延長16回を戦い抜くも決着がつかず引き分けに。異例の再試合が行われ、TDKが接戦の末に勝利し、本大会出場を決めました。

北信越地区予選

長野、新潟、富山・石川・福井の各県・地域での1次予選を突破したチームなどが、北信越2次予選に進みました。TDK千曲川、NTT信越硬式野球クラブ、フェデックス、バイタルネット、新潟コンマーシャル倶楽部、伏木海陸運送などが参加。2次予選は予選リーグを経て決勝トーナメントが行われ、TDK千曲川がバイタルネットを決勝で破り、本大会代表の座を射止めました。

北関東地区予選

茨城、栃木、群馬の1次予選を通過したチームと推薦チームが北関東2次予選で対戦しました。富士重工業、日立製作所、住友金属鹿島、全足利クラブなどが決勝リーグに進出。総当たりリーグ戦の後、同率チームによるプレーオフが行われる複雑な展開となりました。この激戦を制し、富士重工業と日立製作所が本大会出場権を獲得しました。

南関東地区予選

埼玉、千葉、山梨の1次予選から勝ち上がったチームが南関東2次予選に臨みました。日本通運、Honda、JFE東日本、かずさマジックといった強豪を含むチームが参加し、代表権を争いました。日本通運が第1代表、JFE東日本が第2代表となり、本大会への出場を決めました。Hondaは惜しくも代表決定戦で敗れ、関東地区予選に回ることになりました。

東京地区予選

東京地区は1次予選と2次予選を実施。1次予選を勝ち抜いたチームに加え、NTT東日本、東京ガス、鷺宮製作所、JR東日本などの強豪が2次予選から登場しました。鷺宮製作所が第1代表、JR東日本が第2代表、セガサミーが第3代表として本大会出場権を獲得しました。明治安田生命は関東地区予選への出場となりました。

神奈川地区予選

神奈川地区も1次予選と2次予選が行われました。東芝、三菱ふそう川崎、新日本石油ENEOS、日産自動車といった有力チームが2次予選から登場。激戦の末、三菱ふそう川崎が第1代表、日産自動車が第2代表、新日本石油ENEOSが第3代表として本大会出場を決めました。東芝は関東地区予選に回る結果となりました。

関東地区予選

南関東、東京、神奈川の各地区予選で代表権を逃したチームの中で、Honda、明治安田生命、東芝の3チームが、最後の1枠をかけた関東地区予選に臨みました。この3チームによる代表決定リーグ戦の結果、Hondaが2勝を挙げ、本大会への滑り込み出場を果たしました。

東海地区予選

東海地区は1次予選を勝ち上がったチームと推薦チームが広大なエリアから集まる2次予選で、6つの本大会出場枠を争いました。2次予選はグループリーグ戦後、複雑な順位分けに基づく複数の代表決定トーナメントが同時進行する独特の方式で行われました。この厳しくも賑やかな予選を勝ち抜き、三菱重工名古屋、西濃運輸、ヤマハ、東邦ガス、東海理化、王子製紙の6チームが本大会出場権を獲得しました。

京滋奈地区予選

京都、滋賀、奈良の各県1次予選を通過したチームが京滋奈2次予選に集結しました。リーグ戦形式で代表権を争い、日本新薬が代表権を獲得しました。大和高田クラブは惜しくも代表決定リーグで敗れ、近畿地区予選に回ることになりました。

阪和地区予選

大阪、和歌山の1次予選突破チームなどが、阪和2次予選で本大会出場を目指しました。松下電器、日本生命、NTT西日本、大阪ガスなどがリーグ戦を戦い、代表決定戦へと進みました。松下電器が第1代表、日本生命が第2代表、NTT西日本が第3代表として本大会出場を決めました。大阪ガスは近畿地区予選に回ることになりました。

兵庫地区予選

兵庫県単独での予選が実施されました。三菱重工神戸が新日鐵広畑を決勝で破り、代表権を獲得しました。敗れた新日鐵広畑は近畿地区予選への出場となりました。

近畿地区予選

京滋奈、阪和、兵庫の各地区予選から回ってきた大和高田クラブ、大阪ガス、新日鐵広畑の3チームが、本大会最後の1枠をかけた代表決定リーグ戦を行いました。リーグ戦の結果、新日鐵広畑が2勝を挙げ、見事本大会出場権を獲得しました。

中国地区予選

岡山・鳥取、広島、山口の各県・地域での1次予選を突破したチームが中国2次予選に進みました。JFE西日本、伯和ビクトリーズ、三菱重工広島、倉敷オーシャンズなどが参加。予選リーグを経て決勝トーナメントが行われ、伯和ビクトリーズが第1代表、JFE西日本が第2代表として本大会出場を決めました。

四国地区予選

四国地区は、まず1次予選としてリーグ戦を行い、JR四国、四国銀行、松山フェニックス、アークバリアドリームクラブの4チームが2次予選に進みました。2次予選はページシステム方式で行われ、JR四国が代表決定戦で四国銀行を破り、本大会への出場権を獲得しました。

九州地区予選

九州地区は、福岡、長崎・佐賀、大分、熊本、宮崎・鹿児島、沖縄の各県・地域1次予選を勝ち抜いたチームなどが九州2次予選に集結しました。JR九州、熊本ゴールデンラークス、日産自動車九州、三菱重工長崎といったチームが代表権を争い、JR九州が第1代表、熊本ゴールデンラークスが第2代表として、それぞれ本大会出場を決めました。

全国各地で繰り広げられたこれらの熱戦を経て、第79回都市対抗野球大会に出場する全チームが決定しました。それぞれのチームが、地域の誇りを胸に、本大会での活躍を目指します。

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