第88回都市対抗野球大会予選

第88回都市対抗野球大会予選 記録

第88回を迎える都市対抗野球大会の本戦出場チームを選出するため、全国規模で予選が開催されました。この記録は、本大会への切符をかけた全513試合にわたる激闘の軌跡をまとめたものです。全国各地で予選リーグやトーナメントが実施され、多くの社会人野球チームが都市の誇りを胸に戦いました。なお、代表決定戦を除く試合におけるコールドゲームや延長イニングの詳細は、必ずしも全てが記録されているわけではありません。

以下に、各地区で行われた予選の概要と、本戦への出場権を獲得したチームを紹介します。

北海道地区

北海道地区では、まず1次予選が行われ、多くのチームが参加しました。厳しい戦いを勝ち抜いたJR北海道硬式野球クラブ、室蘭シャークス、航空自衛隊千歳、TRANSYSが2次予選へと駒を進めました。2次予選は代表決定リーグ戦として実施され、JR北海道硬式野球クラブが安定した戦いぶりを見せ、見事本戦出場を決めました。第6戦ではTRANSYSに対し12対0（7回コールド）で圧勝するなど、力の差を見せつけました。

東北地区

東北地区は、各県での1次予選を経て、勝ち上がったチームが東北2次予選に集結しました。青森からは弘前アレッズ、秋田からはTDK、JR秋田、岩手からはトヨタ自動車東日本、JR盛岡、山形からはきらやか銀行、鶴岡野球クラブ、宮城からは日本製紙石巻、JR東日本東北、七十七銀行、そして福島からは富士通アイソテックベースボールクラブ、郡山イーストジャパンクラブが2次予選への出場権を得ました。

東北2次予選では、激しいトーナメントが展開され、第1代表決定戦で日本製紙石巻がきらやか銀行を破り本戦一番乗り。敗者復活戦を勝ち上がったきらやか銀行が第2代表決定戦でTDKを下し、日本製紙石巻とともに本戦出場を決めました。

北信越地区

北信越地区では、新潟県、長野県、富山・石川・福井県の各1次予選を突破したチームが2次予選に進みました。新潟からはバイタルネット、五泉クラブ、JR新潟、長野からは信越硬式野球クラブ、フェデックス、富山・石川・福井からは伏木海陸運送、ロキテクノベースボールクラブ、富山ベースボールクラブが出場しました。

北信越2次予選はトーナメント方式で行われ、伏木海陸運送が信越硬式野球クラブ、バイタルネットなどを次々と破り決勝に進出。代表決定戦で富山ベースボールクラブを6対0で退け、北信越地区代表の座を掴みました。

北関東地区

茨城、栃木、群馬の各県1次予選を勝ち上がったチームが北関東2次予選に集結しました。茨城からは日立製作所、新日鐵住金鹿島、日本ウェルネススポーツ大学、JR水戸、栃木からは全足利クラブ、コットンウェイ硬式野球倶楽部、群馬からはSUBARU、太田球友硬式野球倶楽部が出場しました。

2次予選は代表決定リーグ戦とトーナメントの組み合わせで行われました。リーグ戦では3チームが2勝1敗で並ぶ混戦となりましたが、最終的には新日鐵住金鹿島が第1代表、日立製作所が第2代表として本戦出場を決めました。

南関東地区

南関東地区は、埼玉県、千葉県の1次予選を勝ち上がったチームと、免除チームが2次予選を戦いました。埼玉からはHonda、日本通運、オールフロンティア、千葉からはJFE東日本、新日鐵住金かずさマジック、YBC柏が2次予選に出場しました。

2次予選トーナメントでは、日本通運とHondaが順調に勝ち上がり、それぞれ第1代表、第2代表として本戦出場権を獲得しました。

東京地区

激戦区である東京地区では、1次予選を勝ち抜いたREVENGE99、THINKフィットネス・GOLD'S GYMベースボールクラブに加え、NTT東日本、東京ガス、鷺宮製作所、JR東日本、明治安田生命、セガサミーといった強豪免除チームが2次予選に参加しました。

2次予選は複数の代表決定トーナメントが並行して行われました。NTT東日本が第1代表、東京ガスが第2代表、JR東日本が第3代表、セガサミーが第4代表として、狭き門を突破し本戦出場を決めました。特にJR東日本vsセガサミーの第3代表決定戦は11対1（7回コールド）という大差で決着しました。

西関東地区

神奈川県と山梨県の1次予選を経て、神奈川からの免除チーム（東芝、三菱日立パワーシステムズ、JX-ENEOS）と合わせて2次予選が行われました。1次予選からは横浜金港クラブ、茅ヶ崎サザンカイツ、横浜球友クラブ、湘南ひらつかマルユウベースボールクラブ（神奈川）、甲斐府中クラブ、山梨球友クラブ（山梨）が進出しました。

2次予選はトーナメント後、代表決定リーグ戦が行われました。三菱日立パワーシステムズが2連勝で第1代表、東芝が1勝1敗で第2代表となり、本戦出場権を獲得しました。三菱日立パワーシステムズとJX-ENEOSの試合は延長12回までもつれる接戦となりました。

東海地区

東海地区は、愛知、静岡、三重の1次予選通過チーム（浜松ケイ・スポーツBC、矢場とんブースターズ、全三重クラブ）に加え、推薦・免除チームが多数参加する最大規模の予選となりました。推薦のトヨタ自動車をはじめ、ヤマハ、ジェイプロジェクト、王子、東邦ガス、JR東海、新日鐵住金東海REX、三菱重工名古屋、三菱自動車岡崎、東海理化、西濃運輸、岐阜硬式野球倶楽部、Honda鈴鹿、永和商事ウイングといった強豪が顔を揃えました。

複数の代表枠を争奪するトーナメントの結果、三菱自動車岡崎（第1）、東邦ガス（第2）、新日鐵住金東海REX（第3）、三菱重工名古屋（第4）、Honda鈴鹿（第5）、西濃運輸（第6）の6チームが本戦への出場権を手にしました。

近畿地区

近畿地区の予選は、滋賀、京都、奈良、大阪・和歌山、兵庫の各府県1次予選を勝ち上がったチームと、免除チーム（日本新薬、ニチダイ、日本生命、NTT西日本、大阪ガス、パナソニック、新日鐵住金広畑、三菱重工神戸・高砂）によって争われました。1次予選からはOBC高島、大和高田クラブ（滋賀・京都・奈良）、NSBベースボールクラブ（大阪・和歌山）、関メディベースボール学院（兵庫）が進出しました。

大阪ドームなどを舞台に行われた2次予選トーナメントは、白熱した試合の連続となりました。日本生命が第1代表、NTT西日本が延長13回の激闘を制して第2代表、日本新薬が延長10回で第3代表、パナソニックが第4代表、三菱重工神戸・高砂が第5代表として、近畿地区から5チームが本戦出場を決めました。特にパナソニックとニチダイの対戦は、8回降雨コールドによる再試合となるなど、波乱もありました。

中国地区

中国地区は、岡山・島根、広島、山口の各県1次予選、さらに中国地区1次予選を経て、主要チームが2次予選に進出しました。2次予選には三菱重工広島、JR西日本、シティライト岡山、JFE西日本、ツネイシブルーパイレーツ、伯和ビクトリーズ、光シーガルズ、三菱自動車倉敷オーシャンズが出場しました。

2次予選は予選リーグと決勝トーナメントの形式で行われ、三菱重工広島が第1代表、JR西日本が第2代表として、本戦出場を決めました。予選リーグ、トーナメントともに接戦が多く、厳しい戦いとなりました。

四国地区

四国地区の予選は、リーグ戦形式の1次予選を経て、JR四国、四国銀行、アークバリア、松山フェニックスが2次予選に進出しました。

2次予選トーナメントでは、JR四国が順調に勝ち上がり、代表決定戦で四国銀行を8対1で下し、四国地区の代表として本戦出場権を獲得しました。

九州地区

九州地区は、福岡、大分、熊本、佐賀、南九州、沖縄の各県1次予選、そして大分・熊本・佐賀、中国地区からの代表チームを含む形で2次予選が実施されました。2次予選にはJR九州、西部ガス、九州三菱自動車、苅田ビクトリーズベースボールクラブ、九州総合スポーツカレッジ、新日鐵住金大分、鮮ど市場ゴールデンラークス、Honda熊本、宮崎梅田学園、鹿児島ドリームウェーブ、沖縄電力、エナジックが出場しました。

複数の代表枠を巡るトーナメント戦の結果、西部ガスが第1代表、Honda熊本が第2代表、九州三菱自動車が第3代表として、本戦出場を決めました。西武ガス対Honda熊本の第1代表決定戦は、西部ガスがサヨナラで勝利するなど、最後まで目の離せない戦いが繰り広げられました。

これらの地区予選を勝ち抜いたチームが、真夏のドームで都市の威信をかけて戦う都市対抗野球大会本戦へと駒を進めます。全513試合の記録は、各チームの努力と熱意が凝縮された貴重な財産と言えるでしょう。

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