第90回全国高等学校野球選手権記念大会

第90回全国高等学校野球選手権記念大会

2008年8月2日から8月18日までの17日間、全国高等学校野球選手権大会が阪神甲子園球場で開催されました。この大会は第90回を迎える記念すべきものとして位置づけられ、参加校は1998年に行われた第80回大会と同じく、55校となっています。キャッチフレーズは「この一球に、かける夏。」とされ、熱い夏の戦いを象徴するフレーズとなりました。

大会の概要

記念大会にあたり、従来の参加地域に加え、東京都や北海道などの主要地域に加えて、150校以上の学校が存在する埼玉、千葉、神奈川、愛知、大阪、兵庫の地区も2つに分けて参加しました。その結果、合計で55の代表校が選出され、全国から集まったエネルギーと情熱がひとつの場に集結しました。

当初、開幕予定日は8月8日でしたが、北京オリンピックの開催と重なったため、特例を設けて8月2日に変更されました。このため大会史上最も早い開幕となり、全出場校が一堂に会する形での組み合わせ抽選会は実施されず、各地方大会の決勝戦の勝者が主将を代表に抽選を行うスタイルが採られました。

また、開会式における選手宣誓も、最後に決まった代表校の主将によって行われました。例年行われる「甲子園練習」と呼ばれる出場校の事前練習も、スケジュールの都合上、省略されました。大会の初戦までの準備期間がタイトであったにもかかわらず、全出場校は地方大会を無事に終えることができました。

大会の進行

大会形式は3回戦までは純粋にトーナメント方式で進行し、準々決勝や準決勝の組み合わせは再度抽選が行われました。開会式のあと、各試合は緊張感のある戦いが繰り広げられました。

特筆すべきは開会式の前に行われた「甲子園レジェンズ」のイベントです。これは過去の名選手たちが集まり、子供たちとキャッチボールをするもので、ファンの心を掴みました。1949年から2004年に至るまでの元球児たちが参加し、地域の青年たちへの教育の一環として大いに盛り上がりました。

記録と結果

大会の観客総数は90年代の一部大会と比較され、約900,000人を記録し、観客の熱気が最高潮に達した様子がうかがえました。最終的には、大阪桐蔭が常葉菊川を17-0で下し、初出場から17年ぶりとなる優勝を果たしました。この試合では、初回からの満塁ホームランを皮切りに、萩原が大会記録を塗り替える活躍を見せるなど、大阪桐蔭の攻撃は圧巻でした。

福島由登選手の好投によって、決勝での完封勝利も達成されました。彼の活躍は1998年の松坂大輔以来のことでした。また、大阪桐蔭の通算99安打は記録的なものであり、大会の中で非常に注目された部分となりました。

まとめ

第90回全国高等学校野球選手権記念大会は、様々な意味での記録と感動の詰まった大会でした。全ての選手たちが懸命に戦い、その姿勢は全国の高校生たちに大きな影響を与え、次世代の野球を築く一助となったことでしょう。

もう一度検索