第92回選抜高等学校野球大会

第92回選抜高等学校野球大会の中止に至る経緯

2020年3月19日から阪神甲子園球場で開催される予定だった、第92回選抜高等学校野球大会は残念ながら新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の影響により中止が決定しました。この決定は、既に出場校も選考が行われ、期待の高まっていた中でのものだったため、多くの人に衝撃を与えました。

中止の背景

今大会は、令和の時代に入ってから以下の初めての選抜大会として期待されていましたが、流行するウイルスの影響で中止となりました。過去には1942年から1946年までの第二次世界大戦中に大会が中断されることがありましたが、これらは日程決定後ではありませんでした。今回の中止は、日程が決まった後に初めてのことであり、非常に異例の事態であったと言えます。さらには、夏に予定されていた第102回全国高等学校野球選手権大会も同様に中止となり、同一年に選抜大会と全国大会が共に中止となるのも史上初めてのことです。

大会の中止決定時点ではすでに出場校の選出も完了しており、そのため出場校に関しては正規に1回の出場とカウントされました。これにより、選手たちにとっては、思いへの影響が大きく、また応援する学校や地域にとっても悲しいニュースとなったのです。

大会の準備状況

大会前の準備としては、2019年7月に第91回大会の運営委員会で出場校数が32校に設定され、2020年1月には入場行進曲が『パプリカ』に決定しました。これは高い注目を集めることとなり、出場校選考も進められました。しかし、新型コロナウイルスの感染者数が増加する中、3月には運営委員会が開催され、無観客での開催を希望するものの、最終的には3月11日に中止が正式に決定されました。

このように、出場を心待ちにしていた選手や関係者たちにとっては苦しい決断で、心情としては叶わぬ夢を抱いたままの結果となることとなりました。野球の試合が中止されたことにより、学校の成績や期待、地域の応援も含めて、その影響は決して少なくはありません。

今大会の新たな試み

さらに、この大会では新たに導入される予定だったいくつかのルールもありました。例えば、準々決勝や準決勝の翌日に休養日を設け、投手の投球数制限も導入される適用を想定していました。これにより、選手たちの健康も意識されることとなりました。また、申し告故意四球の導入や、投手の投球数をスコアボードに表示するシステムも計画されていました。

交流試合と今後の影響

大会の中止に続き、同年6月には日本高野連が「2020年甲子園高校野球交流試合」を開催することを発表しました。これにより、出場校には試合の機会が創出されることとなり、少なからず選手たちのモチベーションが保たれることをも期待されました。

このように、第92回選抜高等学校野球大会は激動の年となり、今後の高校野球界にさまざまな影響を与えることでしょう。去っていった冬の悲しみを抱えつつも、選手たちがまた新たな舞台に立つ日を心待ちにしています。

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