筑前国の式内社一覧

筑前国の式内社一覧

『延喜式』神名帳に記載された神社、いわゆる「式内社」のうち、筑前国に分類される神社の一覧です。この一覧は、『延喜式』という平安時代に編纂された律令の施行細則に基づいています。また、神名帳には記載されていないものの、当時存在したとされる「式外社」についても付記しています。

式内社について

『延喜式』神名帳には、筑前国において19座10社の神社が記載されています。内訳は大社16座8社（いずれも名神大社）と小社3座3社です。名神大社は特に格式の高い神社であり、国家の安泰や五穀豊穣などを祈願する祭祀が執り行われていました。これらの神社は、当時の朝廷から重要視されていたことがうかがえます。

式外社について

式外社とは、『延喜式』神名帳の編纂当時には存在していたものの、同帳に記載されなかった神社のことを指します。これらの神社が神名帳に記載されなかった理由は様々ですが、地域的な事情や神社の規模、あるいは祭神の性格などが影響したと考えられています。式外社の中には、後に重要な神社として発展したものも少なくありません。

廟について

香椎宮は『延喜式』の段階で存在していましたが、神名帳には記載されておらず、「廟」として扱われていました。廟とは、天皇や皇族、または功績のあった人物などを祀る施設です。香椎宮は、平安時代中期ごろから神社としての性格を強めていったと考えられています。これは、古代の祭祀形態が変化していく過程を示す一例と言えるでしょう。

参考文献

皇典講究所・全国神職会校訂『延喜式 上巻』（大岡山書店、昭和4年） - 国立国会図書館デジタルコレクション
『延喜式 第2』（日本古典全集刊行会、昭和4年） - 国立国会図書館デジタルコレクション

外部リンク

* 筑前国 式内社19座 - 國學院大學21世紀COEプログラム「神道・神社史料集成」




この一覧を通して、古代日本の神社制度や信仰のあり方について理解を深めることができるでしょう。また、式内社と式外社の違いや、廟から神社への変化など、歴史的な視点からも興味深い情報が得られるはずです。

もう一度検索