筑紫車両基地

筑紫車両基地の概要

筑紫車両基地（ちくししゃりょうきち）は、福岡県筑紫野市下見に位置する西日本鉄道の重要な車両基地です。この基地は、天神大牟田線の主な拠点としての役割を果たし、工場も併設されています。筑紫駅から南東に約1kmの距離にあり、本線とは東隣に設置されています。

基地は約93,000㎡の広さを誇り、西鉄の中で最大の車両基地となっています。出入庫線は福岡側のみに設けられ、留置線は車両の収容能力が208両に達しています。留置線を挟むように、検車施設や工場施設が配置されており、効率的な運用が行われています。

検査と修理

最奥部に位置する工場では、天神大牟田線で運行されるすべての車両に対して全般検査や要部検査などが行われており、事故車の修理や廃車車両の解体も実施されています。また、九州内の小規模な私鉄の車両に対しても、改造工事を行うことがあります。西鉄では、ラッシュ時や日中の特定の時間帯に車両の増結や解放作業を行わないため、多くの車両が一旦入庫されてから、基地内で作業が行われています。

車両の搬入

新車の搬入については、以前は国鉄（JR九州）の大牟田駅で甲種輸送された車両が、同駅で西鉄の天神大牟田線へ転用されていました。しかし、6050形6157編成以降は、門司港で陸揚げされた車両が直接陸送で筑紫車両基地に搬入され、そこで組み立てられるという新しい手順が導入されています。

歴史

筑紫車両基地の前身は九州鉄道で、開業時には二日市駅の北側に工場と車両基地が設けられていました。しかし、輸送力増強のためにその場所では手狭となり、1987年までに全機能が現在の筑紫車両基地へ移転されました。旧基地跡地は駐車場などに利用されています。

• - 1924年4月12日: 九州鉄道福岡～久留米間の開業に伴い、二日市車庫・工場の運用が開始される。
• - 1978年: 留置線の一部が現在の位置へ移設され、その後管理が進む。
• - 1982年3月: 検車施設の移設が行われる。
• - 1987年1月: 工場が移設され、全機能が移転を完了する。

筑紫車両基地は、地域の鉄道運行を支える重要な役割を担っており、今後もその機能を維持・向上させるための取り組みが続けられることでしょう。

もう一度検索