紅炎のソレンティア

『紅炎のソレンティア』は、かつて株式会社サーファーズパラダイスが運営していたゲーム融合型SNSです。ソーシャルゲームとSNSの要素を組み合わせたサービスで、2007年から2015年まで展開されました。

概要

本作の最大の特徴は、「魔法使いの学園」という舞台設定と、それに伴うストーリーが存在することです。プレイヤーは学園の生徒となり、キャラクターを育成したり、他のプレイヤーと交流したりしながらゲームを進めます。キャラクター育成においては、プレミアム会員限定でアドベンチャーゲーム（ADV）が楽しめる要素もありました。

ゲーム内では、アバターアイテムや部屋を飾るルームアイテムの販売、小説などのコンテンツ販売も行われていました。基本プレイは無料で、アバターアイテム等の購入やプレミアム会員サービスに課金する形式が採用されていました。

サービス提供期間は以下の通りです。

2007年8月10日：βテスト開始
2007年11月26日：SI版稼働
2008年4月3日：SII版稼働
2015年4月30日：サービス終了

また、サービス期間中にはドラマCDも発売されました。

2008年12月：ドラマCD第一弾『紅炎のソレンティア〜白銀のティアラ』発売
2010年9月：ドラマCD第二弾『紅炎のソレンティア〜追憶のカケラ〜』発売

執筆スタッフ

多くのクリエイターが本作の世界観構築に携わっていました。

メインキャラクターデザイン、メイングラフィック：あづみ冬留
キャラクターデザイン：ひだかなみ・白蛇丸・IO
ADVキャライラスト：岩槻渉
コミック制作：スミノヒルネ
小説挿絵：清瀬のどか・黒邑モト・青空あおい
背景制作：おろピ・画星陽
本編小説執筆：宙地
外伝小説執筆：郁雄/吉武・兵頭一歩・エイひと
ドラマCD脚本：嶋田純子

世界観

物語の舞台となるのは、魔法使いが集う学園都市「ソレンティア」。世界のどこかにあるとされる塔「アイン・ソフ・アウル」の内部に存在し、「人間界」「獣人界」「妖精界」「機精界」の四つの異世界と繋がっています。

各世界から魔法使いの素質を持つ12歳から26歳の若者が招待され、入学を許可されます。

各世界の特徴

人間界：魔法の影響は小さいものの、「魔法使い」という職業が社会に受け入れられています。過去には迫害の歴史もあり、魔法使いたちは能力を隠しながら生活しています。
獣人界：獣人（セリアン）が支配する世界。種族間の争いが絶えませんが、魔法使いはシャーマンや戦士として重宝されています。
妖精界：エルフ、ダークエルフなどが支配する世界。魔法が社会に溶け込んでおり、魔法技術の研究も進んでいます。
機精界：魔法力で命を宿した精霊たちの世界。魔法技術が最も発達しており、機精人（ヴェーダ）が社会を支配しています。彼らは他の種族のような「命」を求めています。

メイン登場キャラクター

公式小説では、詳細な世界観やキャラクター設定が描かれています。メインキャラクターはSNS内のキャラクターとしても存在し、ユーザーは掲示板で彼らと交流することができました。

ヒカル・ストレイス（声：斎賀みつき）：サッカーが得意な少年。魔法に対しては懐疑的。
レイ・ノガレ（声：柿原徹也）：エルフと人間のハーフ。無口でクールな性格。
キヅク・ナナハラ（声：石田彰）：ゲブラー寮の寮長。飄々とした性格で、きのこ好き。
スタン・バイラー（声：小西克幸）：狼の獣人。容姿端麗で成績優秀。面倒見が良い。
アレシア・リッケンバッカー（声：江口菜子）：犬の獣人。勝気でわがままな少女。
リズ・レアード：ソレンティア本部事務組織学生課所属のサイボーグ少女。融通が利かない。

サブキャラクター

物語を彩るサブキャラクターたちも、世界観を構築する上で重要な役割を果たしています。一部キャラクターはSNS内でユーザーと交流することもできました。

ライナー・バストン（声：成田剣/岡本未来）：生徒会長。飄々としているが、有能な人物。
ヤスカ・イグローク（声：齋藤ヤスカ）：機精界出身のフォウス・ヴェーダ。ぬいぐるみ好き。
セシル・ブレイン：校史編纂委員会・委員長。腹黒い一面を持つ。
クェイル・ガーランド：治癒幻惑魔法科助教授。カエルのパペットを付けている。
レジリア・ルウェル：ゲブラー寮監督官。新米助教授で苦労性。
クレーエ・ハンスヴルスト：ティファレト寮監督官。蟲フェチの唯美主義者。
ヴォルク・ジェダイト：ネツァク寮監督官。鬼畜な性格。
ショウ・ワンタイ：戦闘魔法科講師。サッカークラブの顧問。
ルース・オルセン：魔法史研究科卒業生。アルカウム政府機関に勤務。
ベレニス・マンダール：ソレンティア総長室秘書室所属。
ソウ・キリュウ：学園の理事長。落ち着いた物腰。
ラズル：ソレンティア総長室秘書室所属。常に理事長に付き従う。
チーロ：学園案内役のてんとう虫の妖精。

『紅炎のソレンティア』は、惜しまれつつもサービスを終了しましたが、その魅力的な世界観とキャラクターたちは、今もなお多くのファンに愛されています。

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