紋合わせ

紋合わせは、日本の伝統的な遊びの一つで、別名「とっこ」「ひっぺがし」「紋紙」「紋富」とも呼ばれます。遊び方は、まず参加者が事前に紙に書かれた複数の紋の中から一つを選びます。次に、紋が書かれたくじの中から一枚を引き、選んだ紋と一致すれば当たりとなります。

一般的な「とっこ」の場合、台紙の中央に「とっこ」「みます」「丸に矢羽根」「しまだ」「丸に鶴」「丸に仙」といった6種類の紋が描かれています。参加者はこれらの紋の中から一つを選び、周囲に丸めて付けられたくじの中から一枚を引きます。当たると、選んだ紋に書かれた点数を得られることもあります。このシンプルなルールながら、くじを引く際のドキドキ感が魅力です。

紋合わせは、江戸時代から存在したとされ、元々は賭博として行われていました。そのため、紋の種類も6種類に限らず、100種類以上もの紋が使われたものもありました。また、くじの引き方も様々で、1枚ではなく左右に貼られたくじをそれぞれ引き、二つの紋が一致すれば当たりとする方法も存在しました。

かつては、駄菓子屋や祭りの場などでも楽しまれており、当たると景品がもらえることもありました。特に戦前は盛んに行われていましたが、近年ではその姿をほとんど見ることがなくなっています。しかし、その歴史と遊び方は、日本の伝統文化を今に伝える貴重なものです。

関連する遊びとして、以下のようなものが挙げられます。

くじ：運試しとして、様々な場面で利用される。
富くじ：江戸時代に流行した、くじによる賭博。
福引：商店街などでよく行われる、景品が当たるくじ引き。
ゼナー・カード：遊びではなく、透視実験に使われるカード。
神経衰弱：トランプを使ったゲームで、同じ絵柄のカードを当てる。紋合わせとは異なり、くじ引きではない。
貝合わせ：平安時代からある遊びで、対になる貝殻を合わせる。神経衰弱と似た要素を持つ。


紋合わせは、シンプルなルールでありながら、運とスリルを楽しむことができる、日本の伝統的な遊びです。もし、どこかで見かける機会があれば、ぜひ一度体験してみてください。

外部リンク

伝統ゲーム・紋合わせ（日本の伝統ゲーム）
紋合わせ（とっこ、当て物、くじ遊び） - ウェイバックマシン（2013年11月6日アーカイブ分）
* おもしろい紋合わせあそび（大阪府立大型児童館ビッグバン、今昔おもちゃ展）

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