『素敵にガーデニングライフ』とは
NHKのBSチャンネルで、
2003年から
2010年までの約7年間にわたり放送された趣味番組、『素敵にガーデニングライフ』(読み:すてきにガーデニングライフ)。この番組は、視聴者に豊かな緑と美しい花々に囲まれた世界を紹介し、
園芸の魅力や奥深さを伝えることを目的としていました。毎週、様々な庭園やガーデナーたちの活動に焦点を当てることで、多くの人々にガーデニングへの興味を抱かせ、その楽しさを広める役割を果たしました。
内容と魅力
番組の核となったのは、国内外の多様な庭園を訪ね、その物語を紹介することでした。日本国内各地に存在する個性的な個人宅の庭や、公共の美しい庭園はもちろんのこと、遠く海を越えた海外のガーデナーたちが丹精込めて作り上げた空間にもスポットを当てました。単に美しい景色を映し出すだけでなく、そこに関わる人々の情熱や哲学、庭に込められた思い、そして植物と向き合う日々の暮らしぶりを丁寧に描きました。四季折々の変化を見せる庭の表情、植物の手入れの工夫、デザインの考え方など、具体的な情報から精神的な豊かさまで、幅広い視点からガーデニングの世界を紹介。これにより、視聴者は単なる鑑賞に留まらず、自身の庭づくりや植物との向き合い方について、多くのインスピレーションを得ることができました。番組を通じて紹介される庭は、それぞれが独立した一つの芸術作品であり、それを作り上げるガーデナーたちの生き様そのものも、番組の大きな魅力となっていました。
放送体制
『素敵にガーデニングライフ』は、NHK BShi(ハイビジョン)とBS2という、当時のNHK衛星放送の主要チャンネルで放送されていました。これにより、より多くの視聴者に番組を届けることが可能でした。放送時間は、BShiでは主に日曜日の夜(23時25分から23時49分)に本放送が行われ、火曜日の早朝(7時00分から7時24分)や水曜日の昼前(12時00分から12時24分)には再放送が設定されていました。一方、BS2では日曜日の早朝(6時30分から6時54分)に放送され、金曜日の午前中(8時30分から8時54分)に再放送が組まれていました。このように複数の時間帯で放送されることで、様々なライフスタイルの視聴者が番組に触れる機会を得られるよう配慮されていました。
番組を彩った人々
この番組は、複数の司会者と語りによって進行されました。放送終了時点(
2010年3月)での司会は、2008年4月から番組に携わった上岡亮さんと、2005年4月から参加した
小林あずささんが務めていました。彼らの落ち着いた、あるいは親しみやすい語り口は、視聴者を庭園の世界へと自然に誘いました。また、番組全体を通じて温かく、時に詩的に語りかけ、庭の魅力をさらに引き立てたのは、語りを担当した関根明子さんでした。
番組開始当初からの出演者としては、
2003年4月から2006年3月まで司会を務めた
石澤典夫さんや、
2003年4月から2005年4月まで司会を務めたアイビー・チェンさんがいました。さらに、2006年4月から2008年3月にかけて司会を担当した山口勝さんも、番組の歴史の中で重要な役割を果たしました。これらの出演者の交代も経ながら、番組はそのスタイルを確立し、多くの
園芸ファンに愛される存在となりました。
終わりに
約7年間にわたる放送を終えた『素敵にガーデニングライフ』ですが、その期間に紹介された国内外の素晴らしい庭園や、ガーデニングに情熱を傾ける人々の姿は、今なお多くの人々の記憶に残っていることでしょう。この番組は、単なる趣味の紹介に留まらず、自然と共生することの豊かさや、創造的な活動がもたらす喜びを視聴者に伝え続けた、価値ある番組でした。放送は終了しましたが、番組で培われた
園芸への関心や、紹介された庭園から得たインスピレーションは、これからも多くの人々の生活の中で息づいていくことでしょう。