紫苑 (バンド)

紫苑（しおん）: 日本のヴィジュアル系ロックバンド

紫苑（しおん）は、2000年代初頭に日本で活動していたヴィジュアル系ロックバンドです。彼らの特徴的なイメージとして知られる「純白のタキシード」と「深紅の薔薇」は、メンバーの個性を際立たせ、多くのファンを魅了しました。主に歌謡曲を基盤とした音楽スタイルで、代表曲に『ダーリング』や『ロマンチック・ゴーゴー』があり、この時期の日本の音楽シーンで独自の地位を築きました。

経歴

紫苑は1999年に結成されました。当初はカモ、ヨースケ、ゲンの3人で構成されていましたが、ボーカルの瞬とシンセサイザーを担当していたRyoが脱退。その後、メンバーを募集し、アスタと出会い、二代目紫苑が誕生しました。活動は横浜市を中心に展開し、キャッチフレーズ「西城秀樹求む」を掲げてメンバーを募りました。

2002年には、HYPERMIX RECORDSからアルバム『ロマンチック・ゴーゴー』をリリースし、その頃からトレードマークの純白のタキシードを身に着けるようになります。メンバーらはライブ会場周辺で熱心にチラシを配布し、その姿がBMGファンハウスの社員の目に留まりました。メジャーデビューは2003年7月、ビデオ『愛と感動のビデオ　第1弾 Let's アバンチュール』によって遂げられます。

2004年には、沢田研二の名曲『ダーリング』をカバーし、その楽曲のカバージャケットには出川哲朗を起用しました。さらに同年、番組『銭形金太郎』には「ビンボーさん」として出演し、バンドの存在感を広めました。しかし、2005年6月26日に解散が発表され、短い活動期間を終えることとなりました。

メンバー

• - アスタ (11月22日生): 二代目ボーカルとしてグループを引っ張りました。現在は松原隆二とともに「full for words」として活動中。
• - カモ (2月4日生): ギタリストで、旧名は鴨。ESPミュージカルアカデミー出身。現在は歌謡バンド「マグヴェリー」として活動。
• - ヨースケ (12月3日生): ベーシストで、旧名は耀介。
• - ゲン (3月7日生): ドラマーで、旧名は絃。

旧メンバー

• - 松田俊介 (1月18日生): 初代ボーカルの瞬として知られ、ESPミュージカルアカデミー出身。後にグループ「Override Number」やソロ活動を行いました。
• - Ryo: シンセサイザー担当ですが、詳細な活動にはあまりスポットが当てられていません。

ディスコグラフィー

紫苑のディスコグラフィーは、インディーズ時代やメジャーレーベルでリリースされたさまざまなアルバムやシングルを含んでいます。彼らの初期活動の中には、カセットテープのリリースもあり、特に「伽」や「マリア/再会、そして約束を」といった作品が人気を博しました。

メジャーデビュー以降も、シングル『ロマンチック・ゴー・ゴー』や『愛しのマイレディー』、さらにはヒット曲『ダーリング』のカバーなど、多様な作品を世に送り出しました。特に、彼らの音楽はその後の日本のロックシーンにおいても影響を与え続けています。

活動期間は短かったものの、紫苑はその独自のスタイルと音楽で多くのファンを魅了し続け、現在でもその名前を耳にすることがあるでしょう。

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