組織学会

特定非営利活動法人組織学会について

特定非営利活動法人組織学会（以下、組織学会）は、1959年に設立された学術団体であり、幅広い市民を対象に組織科学の進展と普及を図るための活動に取り組んでいます。2005年には特定非営利活動法人（NPO法人）として認可され、現在も東京都千代田区丸の内に事務局を置きながら、組織科学に関する教育や研究支援を行っています。日本においては経営学領域で最も多くの会員を擁し、学会誌『組織科学』は常に国内で高い評価を得ている学術雑誌の一つです。

主な活動内容

組織学会の主要な活動には以下が含まれます。

1. 学会誌の発行：組織科学の研究成果を発表するための学術誌『組織科学』を年4回刊行し、幅広いテーマに関する研究論文や書評、視点などを掲載しています。
2. 年次大会および研究発表大会の開催：学会主催の年次大会や研究発表大会を実施し、組織科学に関する最新の研究成果を発表する場を提供します。
3. 研究会とシンポジウムの開催：専門的な研究会やシンポジウムを開催し、会員同士の交流を促進します。
4. 学会賞の授与：特に優れた研究を表彰するために、組織学会賞（高宮賞）を設立し、若手研究者の奨励に寄与しています。

学会誌『組織科学』の特色

学会誌『組織科学』は、1967年に初めて発行され、社会科学全般における組織に関する理論や研究を掲載する場として広く利用されています。この誌は、組織学会が編輯を担い、白桃書房から発行されています。内外の研究者の研究成果を特集論文や公募型特集論文、自由論題として掲載し、経営学、経済学、社会学など多様な分野からアプローチした研究が集められています。このことにより、組織に関する問題を深く掘り下げ、学際的な視点からの知見を提供しています。学会誌は、研究書の書評や会員の活動に関するトピックなども含まれ、研究成果の発表にとどまらない情報の交流を図っています。

歴代会長のプロフィール

組織学会の歴代会長の貢献により、学会の活動は継続的に発展してきました。最初の会長である馬場敬治から始まり、その後高宮晋、岡本康雄、野中郁次郎、伊丹敬之、加護野忠男、藤本隆宏、沼上幹、淺羽茂など、著名な研究者がその職を務めてきました。現在は青島矢一氏が会長を務め、組織科学のさらなる発展を目指しています。

組織学会「高宮賞」

高宮賞は1985年に設立され、若手研究者による組織科学に関する優れた研究を奨励する目的で創設されました。特に高宮晋氏の貢献を讃え、彼の名を冠したこの賞は、経営学において日本で最も権威のある賞の一つとして位置付けられています。受賞作品は毎年厳正な審査を経て選ばれ、特に著書部門と論文部門が設けられていますが、該当者がない年も存在し、受賞のハードルは高いものとなっています。

まとめ

組織学会は、日本における組織科学の発展と普及に向けて、数多くの活動を実施しており、学術界だけでなく、社会全体への影響を目指しています。これからも、より多くの市民や研究者がこの学問に触れ、共に学んでいくことが望まれます。

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