組織法

組織法とは

組織法とは、満洲国の統治機構を定めた成文法です。満洲国には、初期の「政府組織法」（1932年制定）と、後に制定された「組織法」（1934年制定）の2つが存在します。

政府組織法（1932年）

1932年3月9日に公布された政府組織法は、満洲国建国間もない時期に制定されました。全6章40条から構成され、中華民国臨時約法の強い影響を受けています。この法律は、将来的な憲法制定までの過渡的な措置として、教令という形式で制定されました。

組織法（1934年）

1934年3月1日の帝制施行と同時に公布された組織法は、全6章42条から構成されています。旧政府組織法を継承しつつも、大日本帝国[[憲法]]の強い影響を受けるようになりました。旧法との大きな違いは、前文に「朕皇天ノ眷命ヲ承ケ帝位ニ即キ茲ニ組織法ヲ制定シ統治組織ノ根本ヲ示ス」と明記された点です。これにより、組織法は勅令を超える、別格の欽定憲法としての扱いを受けることになりました。

組織法の構成（1934年）

以下は、1934年に制定された組織法の構成です。

第1章：皇帝
1934年以前は「執政」と呼ばれていました。
第2章：参議府
皇帝の諮問機関としての役割を担いました。
第3章：立法院
実際には正式開院せず、機能停止状態でした。
第4章：国務院
行政の中枢を担う機関でした。
第5章：法院
司法を担当する機関でした。
第6章：監察院
行政の監視機関でしたが、1937年に廃止されました。
附則
組織法の施行に関する規定が記されています。

参考文献

国務院法制処編『満洲国法令輯覧』満洲行政学会、1936年

関連項目

満洲国
憲法

外部リンク

滿洲國政府組織法

組織法は、満洲国の統治機構を定める上で非常に重要な役割を果たしました。その制定過程や内容から、満洲国の政治体制や、当時の国際的な影響を読み取ることができます。

もう一度検索