絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男

絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男：BLを回避する男の奮闘記

紺吉氏による人気漫画『絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男』は、ボーイズラブ（BL）漫画の世界を舞台にした、ユーモラスで魅力的な物語です。2018年11月、pixivコミックとマンガJamでの連載開始以来、FEEL web、くらげバンチへと移籍しながらも高い人気を誇り、2022年4月時点で累計部数は45万部を突破しています。

この作品は、当初Twitterで個人で発表された作品が出版社から連載化の声がかかったという経緯を持ちます。Twitterでの「いいね」が19万を超えるなど、早くから注目を集めていました。商業連載開始前にはpixivコミック月例賞大賞を受賞し、「次にくるマンガ大賞2019」Webマンガ部門では11位、「WEBマンガ総選挙2019」では4位と、数々の賞を受賞するなど、その高い評価は揺るぎないものです。

物語の主人公は、自分がBL漫画の世界に生きていることを知っています。しかし、彼はイケメンではなくモブキャラ。そのため、BL要素に巻き込まれる心配なく、平凡な日々を送っていました。しかし、この世界の「普通」属性がBLにおいて重要であることに気づいた主人公は、BLの世界に翻弄されないよう決意を固めます。

物語は、主人公が周囲で次々と起こるBL展開を冷静に傍観し、時にツッコミを入れながら、巧みにBLを回避しようとする姿を描きます。

魅力的な登場人物たち

この作品の魅力の一つは、個性豊かな登場人物たちです。主人公の大学生活、そして弟の高校生活を通じて、様々なキャラクターが登場し、それぞれの関係性が複雑に絡み合っていきます。

大学では、主人公の友人である滝本、秋人、七原、マサヤ、涼太、斗真、そしてBL漫画家である真山真純など、個性豊かなキャラクターたちが登場。それぞれに独自の属性が設定されており、彼らの恋愛模様は、時にコミカルに、時にシリアスに描かれます。

主人公の弟、綾人の高校では、綾人の親友である東條、柳、三郷、旗野など、青春時代ならではのドラマが展開されます。

ドラマCDやテレビドラマでは、人気声優や俳優陣がキャラクターたちに命を吹き込み、さらに作品の世界観を盛り上げています。特に、犬飼貴丈さん演じる主人公（ドラマではモブと呼ばれています）は、独特の存在感を放ち、視聴者・読者の共感を集めています。

メディアミックス展開

『絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男』は、漫画連載にとどまらず、ドラマCD、テレビドラマなど、様々なメディアミックス展開も成功させています。2020年1月にはドラマCD化が決定し、2021年には犬飼貴丈さん主演でテレビドラマ化、さらにシーズン2の制作も決定するなど、幅広い層に愛される作品となっています。

2024年には、Leminoにて単行本第4巻のエピソードを基にしたオリジナルストーリーの配信も開始され、原作の世界観をさらに広げています。

作品の魅力

この作品の魅力は、BLというジャンルを題材としながらも、その枠にとらわれない自由な発想とユーモラスな展開にあります。主人公のBL回避劇は、読者・視聴者たちに笑いと共感を与え、BLに馴染みがない人にも楽しめる作品となっています。個性豊かなキャラクターたち、テンポの良いストーリー展開、そしてメディアミックス展開による様々な楽しみ方など、『絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男』は、多くの魅力を兼ね備えた作品と言えるでしょう。

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