絶狼-ZERO- -DRAGON BLOOD-

絶狼〈ZERO〉-DRAGON BLOOD-

『絶狼〈ZERO〉-DRAGON BLOOD-』は、2017年1月7日から3月31日まで放送された特撮テレビドラマで、全13話が展開されました。本作は「牙狼-GARO-シリーズ」の一環であり、「絶狼シリーズ」の第2弾として位置づけられています。キャッチコピーは「これは、涼邑零の"新たな始まり"の物語である」です。

概要

本作は、魔戒騎士の涼邑零を主人公に据えています。前作がCS放送および劇場公開だったのに対し、本作は地上波での放送となりました。また、映画『牙狼〈GARO〉 〜RED REQUIEM〜』で初登場した女魔戒法師“烈花”が再登場し、物語に深みを与えています。ストーリーは零と新たなヒロインである尋海アリスの関係性の変化を中心に展開される一方で、牙狼シリーズおなじみの冴島家に関するエピソードは登場しません。

原作および総監督は雨宮慶太、脚本は梅田寿美子が担当しています。特に梅田はこれまでの参加とは異なり、メインライターとしての役割を果たしました。2015年11月23日に開催された「金狼感謝祭2015」で、テレビシリーズ版の制作が発表され、正式タイトルも2016年に改定され、翌年に放送予定とされました。この間、プロモーションも活発に行われ、様々な斬新なアイデアが盛り込まれました。

ストーリー

物語は、尋海アリスが伝説の竜の卵を求めて街に訪れるところから始まります。彼女はホラーに襲われた際、涼邑零によって助けられ、ゼロに興味を持つようになりました。その後、アリスは零に付きまとうことに。零はホラーを討つ任務を続ける中、復活した竜騎士エデルと対峙することになります。エデルは人間への憎悪を燃やし、物語は二人の戦いへと巻き込まれていきます。

登場人物

涼邑 零

主人公の零は、新たな魔戒騎士としての立場を受け入れています。彼はかつての黄金騎士牙狼とも共に戦った経験を持ち、人間たちを守るためにホラーを斬り続ける使命感にあふれています。彼の性格は基本的に明るいですが、過去の恋人・静香を引きずっている一面も抱えています。

尋海 アリス

本作のヒロインで、フォトグラファーとして業務を行うアリスは、孤独な幼少期を過ごし、竜の卵に対する強い執着を持つキャラクターです。彼女は零の行動を目撃し、彼に興味を持つようになってから、様々な試練を共に乗り越えていきます。

エデル

本作の主な敵であるエデルは、魔戒騎士が存在しない時代にホラーを封印していた竜騎士です。彼は復活後、人間に対する憎悪を燃やし、周囲を焼き尽くそうと目論むようになります。

物語の特徴

『絶狼〈ZERO〉-DRAGON BLOOD-』の最大の特徴は、独自のストーリーテリングと豊富なキャラクターの関係性にあります。特に零とアリスの関係は、物語の核心を成し、人間ドラマとしての側面も強調されています。アリスは初めは一般人として展開されますが、次第に物語の重要な役割を果たすようになり、さまざまな状況でその知恵と勇気を発揮します。

また、アクションシーンや特撮技術が素晴らしく、視覚的な楽しさも兼ね備えています。撮影は北九州市で行われ、美しいロケーションが作品全体に色彩を添えています。

音楽と制作

本作の音楽は栗山善親と寺田志保によって作成され、オープニングテーマはJAM Projectの「DRAGONFLAME」、エンディングテーマはDUSTZの「Zoë〜Beautiful World〜」が採用されている点も注目です。音楽が物語の緊張感を一層高めており、視聴者を引き込んでいます。

結論

『絶狼〈ZERO〉-DRAGON BLOOD-』は、特撮作品としての魅力をしっかりと持ちながらも、登場人物たちの内面描写や人間関係の変化を丁寧に描き出している点で、視聴者から高い評価を受けた作品です。特に新たに加わったキャラクターたちと、彼らが織りなす物語は、シリーズファンや新規視聴者にも訴求するものとなっており、特撮ドラマの新たな魅力を体現しています。

もう一度検索