続・猿の惑星

映画『続・猿の惑星』の概要

『続・猿の惑星』は1970年に公開されたアメリカの映画で、ピエール・ブールのSF小説『猿の惑星』を原作とするシリーズの第二作目です。本作では、当時の社会背景としてのベトナム反戦運動の影響が色濃く反映されています。

あらすじ

物語は、地割れと炎に見舞われたテイラーとノバの遭遇から始まります。テイラーは周囲を確認しようと試みますが、突然岩の中に吸い込まれて姿を消し、ノバは一人ぼっちになってしまいます。その一方で、航行中の宇宙船で行方不明のテイラーを探していたブレントも未来の地球にたどり着くのです。彼は、偶然出会ったノバからテイラーの居場所を知り、猿の町へと同行することになります。

猿の町では、猿の軍団を指揮する強硬派のウルサスが食糧問題を解決するために禁断地帯を征服する計画を立てています。ブレントは猿の科学者ジーラと彼女の夫コーネリアスの力を借りつつ、禁断地帯へ向かう道中で猿の兵士に見つかり、地下へと逃げ込むことに成功します。

ブレントは、残された地下鉄跡で未来の地球であることに気づき、衝撃を覚えます。その後、彼はさらに地下を探索し、超能力を持つミュータントたちと出会います。彼らは、核戦争によって文明が崩壊した未来で生き延び、コバルト爆弾を神と崇める存在です。ミュータントたちはブレントに、猿の軍隊が禁断地帯に迫っていることを告げます。

クライマックス

ブレントはミュータントたちの協力を拒み、彼らによってテイラーの囚われている牢に連れて行かれます。そこで二人は再会を喜ぶ暇もなく、ミュータントの超能力によって殺し合いを強要されるという悲劇的な状況に陥ります。しかし、ノバの叫び声が二人を救い、その隙に彼らは脱出に成功しました。

ノバを加えた三人は、コバルト爆弾の使用を阻止するために奮闘しますが、残念ながらノバは亡くなってしまいます。続いて発生する銃撃戦の中で、ウルサスとブレントが対峙し、ブレントがウルサスを退けるも、彼自身も重傷を負うことになります。焦りからテイラーはコバルト爆弾の起動スイッチを押してしまい、その結果、地球は閃光に包まれ、核分裂が引き起こされます。

監督と制作

本作の監督はテッド・ポストが務め、原作の視覚的な衝撃を損なわないように配慮されました。前作のヒットを受け、20世紀フォックスが続編を制作するにあたり、原作者に相談しつつ脚本が練られていきます。様々なキャスト変更や構想の変遷を経た本作は、シリーズの重要な一作として位置付けられています。

製作の過程では、オーソン・ウェルズがウルサス役に予定されていましたが、彼の意向により別の俳優に変更されています。また、当初チャールトン・ヘストンが主演する予定であったものの、彼の条件からテイラーの出番を制限する形で出演が決定しました。

結論

『続・猿の惑星』は、猿と人間の戦争を描いた強烈なSF映画であり、視覚的なインパクトやメッセージ性が色濃く残る作品となっています。特に、核戦争がもたらす恐怖を描いた部分は、現代においても重要なテーマとして考えさせられる要素を持っています。

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