網走信用組合

網走信用組合とは

網走信用組合は、かつて北海道網走市に本店を置いていた信用組合です。2002年7月5日に、23億円の債務超過により経営破綻し、釧路市に本店のある釧路信用組合へ営業譲渡されました。

歴史

網走信用組合の設立は1966年5月20日です。しかし、その前身となる網走信用組合は1925年に設立されており、1951年に信用金庫へ改組しています。その後、改めて1966年に網走信用組合が設立されました。

1980年代には、網走信用金庫と網走信用組合が、網走税務署管内の高所得法人公示で1位、2位を争うほどの高所得額を誇っていました。

しかし、1999年6月21日の第33回通常総代会で、経常損失約9億円、当期損失約1億円、あわせて約10億円の赤字を発表しました。この結果、福田貢理事長が経営悪化の責任を取り辞任し、後任には加藤弘行専務が理事長に就任しました。

2001年には、自己資本比率が国内基準の4％を割り込み、金融庁から業務改善命令を受けました。本店のある網走市と支店のある7市町に資本増強策として優先出資証券の引き受けを打診し、合計1億9000万円の資金調達を試みました。網走市は6000万円を買い入れる方針を決定しましたが、北見市は優先出資証券1000万円の引受けに難色を示し、財務状況の悪化から見送られました。

経営破綻とその後

2001年11月9日、網走信用組合は23億円の債務超過に陥り、経営破綻しました。1997年11月17日の北海道拓殖銀行以来となる管内への大打撃となり、網走経済は混乱に見舞われました。

破産管財人は、網走・北見・遠軽・紋別の各信用金庫と釧路信用組合に受皿金融機関として打診しました。網走信用金庫と釧路信用組合が名乗りを上げましたが、最終的には釧路信用組合に営業譲渡することが決定しました。

2002年7月5日、網走信用組合は最後の営業を行い、36年の歴史に幕を閉じました。7月8日からは釧路信用組合に業務が引き継がれました。

2003年11月5日、不良債権を引き継いだ整理回収機構は、回収見込みのない融資で損害を与えたとして、旧網走信用組合の福田貢元理事長、加藤弘行元専務理事など旧経営陣4人を相手取り、総額1億円の損害賠償を求める訴訟を札幌地裁に起こしました。

営業譲渡後の店舗

現在も釧路信用組合として営業を続けている店舗は以下の通りです。

網走本店（釧路信用組合網走支店）
北見支店
しれとこ支店
小清水支店
清里支店

釧路信用組合に譲渡後、不採算となって2007年11月2日に閉鎖された店舗は以下の通りです。

女満別支店
佐呂間支店
斜里支店

以下の店舗は廃止されています。

紋別支店

関連事項

日本の信用組合一覧
網走信用金庫
釧路信用組合

もう一度検索