綾崎隼

綾崎 隼

1981年2月生まれ、新潟県新潟市出身の男性小説家、綾崎隼。2009年、第16回電撃小説大賞選考委員奨励賞を受賞した『夏恋時雨』（後に『蒼空時雨』と改題）でデビューを果たす。以来、数々の作品を発表し、人気作家としての地位を確立している。

作風

綾崎隼の作品は、優しく美しい物語として広く読者に受け入れられている。自身のブログにも、その作風を賞賛する声が多数寄せられている。サッカーを趣味とする作者自身の経験が、作品世界に反映されることも多く見られる。恋愛をテーマにした作品が多い一方で、ミステリアスな要素や巧妙な伏線が物語全体に張り巡らされており、広告媒体などでは「恋愛ミステリー」として紹介されることも多い。

長編シリーズでは、架空の新潟の名家である「舞原家」や「千桜家」を舞台とした物語が展開されることが特徴的だ。各作品間に繋がりは存在するものの、それぞれの物語は独立しており、登場人物や時代設定は作品ごとに異なるケースがほとんどである。近年は、本格ミステリ、SF、スポーツ小説など、積極的に様々なジャンルに挑戦している。

代表作

綾崎隼の作品は多岐に渡るが、特に人気が高いシリーズを以下に紹介する。

花鳥風月シリーズ

優しく切ない恋愛模様と、ミステリアスな要素が絡み合う、代表的なシリーズ。イラストはワカマツカオリ氏が担当。

『蒼空時雨』（2010年1月）：デビュー作。2011年には舞台化もされている。
『初恋彗星』（2010年5月）
『永遠虹路』（2010年7月）
『吐息雪色』（2010年11月）：2012年に舞台化された。
『陽炎太陽』（2013年5月）
『風歌封想』（2016年7月）
『旋律月下』（2020年3月）

ノーブルチルドレンシリーズ

全6巻からなるシリーズ。ワカマツカオリ氏のイラストが魅力的な、複雑な人間関係と謎に満ちた展開が特徴。短編集も含まれる。

『ノーブルチルドレンの残酷』（2011年6月）
『ノーブルチルドレンの告別』（2011年8月）
『ノーブルチルドレンの断罪』（2012年4月）
『ノーブルチルドレンの愛情』（2012年8月）
『ノーブルチルドレンの追想』（2013年10月）：短編集
『ノーブルチルドレンの初恋』（2018年12月）

レッドスワンサーガ

青春とスポーツ、そしてミステリーが交錯するシリーズ。赤羽高校サッカー部を舞台に、熱く、時に切ない物語が展開される。イラストはワカマツカオリ氏。

『レッドスワンの絶命』（2015年3月、KADOKAWA）→『レッドスワンの絶命 赤羽高校サッカー部』（2018年6月、メディアワークス文庫）
『レッドスワンの星冠』（2015年7月、KADOKAWA）→『レッドスワンの星冠 赤羽高校サッカー部』（2018年7月、メディアワークス文庫）
『レッドスワンの奏鳴』（2016年1月、KADOKAWA）→『レッドスワンの奏鳴 赤羽高校サッカー部』（2018年8月、メディアワークス文庫）
『レッドスワンの飛翔 赤羽高校サッカー部』（2018年9月）
『レッドスワンの混沌 赤羽高校サッカー部』（2020年10月）
『レッドスワンの死闘 赤羽高校サッカー部』（2020年11月）
『青の誓約 市条高校サッカー部』（2018年5月、KADOKAWA）→『セレストブルーの誓約 市条高校サッカー部』（2021年7月、メディアワークス文庫）

他にも多くの作品があり、その多様性と高いクオリティは、多くの読者から支持されている。

その他の作品

上記以外にも、『君と時計シリーズ』、『静鈴荘シリーズ』など複数のシリーズ作品、また単発作品も数多く発表している。秋赤音氏とのコラボレーション作品や、様々なイラストレーターとの共作も特徴的である。

まとめ

綾崎隼は、繊細な描写とミステリアスな展開、そして多様なジャンルへの挑戦によって、多くの読者を魅了する人気小説家である。今後の作品にも期待が高まる。

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