綾瀬市コミュニティバス

綾瀬市コミュニティバス「かわせみ」

綾瀬市では、市民の利便性を考慮したコミュニティバス「かわせみ」が運行されています。このバスは、綾瀬市内の交通網を支え、地域住民に重要な移動手段を提供しています。ここでは、このバスの運行状況、歴史、及び注目すべき点について詳しく説明します。

概要と背景

「かわせみ」という愛称を持つこのバスは、綾瀬市の鳥であるカワセミから名付けられました。綾瀬市役所を起点に、全5ルートが展開されており、運行は相鉄バス綾瀬営業所と神奈川中央交通綾瀬営業所が受託しています。

かつて綾瀬市では、市内の無料循環バス「ばらバス」が運行されていました。これは、相鉄バスと神奈川中央交通によって運行され、高齢者を中心に年間約5万人が利用していましたが、地域の公共交通が不十分な点が問題視されていました。

そこで、市は2004年に市民や自治会の推薦者などからなる「綾瀬市バス交通検討市民会議」を設立し、公共交通のあり方を議論しました。その結果、2005年に「コミュニティバス導入に関する中間提言」が提出され、2006年には試験運行が開始されました。これにより、2006年10月31日をもって「ばらバス」は廃止され、新たな交通手段が確立されました。

現行路線

「かわせみ」は、次の5つのルートで運行されています。

1. 1号車: 綾瀬市役所 - 綾瀬厚生病院 - 市民スポーツセンター - 綾瀬高校 - 寺尾西二丁目 - 寺尾入口 - 寺尾北二丁目 - かしわ台駅前ロータリー（相鉄バス担当）

2. 2号車: 綾瀬市役所 - 綾瀬厚生病院 - 市民スポーツセンター - 寺尾南 - 寺尾入口 - 北の台小学校 - 相模大塚駅（神奈川中央交通担当）

3. 3号車: 綾瀬市役所 - 綾瀬厚生病院 - 浅間橋 - 深谷交番 - 落合北五丁目 - 長坂上 - 上土棚団地前 - 浅間橋 - 綾瀬市役所（神奈川中央交通担当）

4. 4号車: 綾瀬市役所 - 綾瀬厚生病院 - 浅間橋 - 綾瀬中学校 - 上土棚北二丁目 - 長後駅西口（相鉄バス担当）

5. 5号車: 綾瀬市役所 - 綾瀬厚生病院 - 綾西五丁目 - 国分寺台第12 - 神崎 - 高座屋内温泉プール（相鉄バス担当）

運行状況と課題

コミュニティバスの運行開始以降、2006年から2007年の間に8879万円の営業赤字が発生しました。この赤字は全て市の負担となり、運行の持続可能性が問題視されています。このため、綾瀬市は運行経費の削減と効率化を図る必要があります。

車両デザイン

現在、行先表示にはLEDが使用され、誤乗防止のために色分けされた番号マグネットが使用されています。バス車両は、三菱ふそうのエアロミディMEや日野のポンチョなどが導入されており、専用デザインが施されています。特に、エアロミディMEはアイボリーホワイトの車体に水色と青のラインがあり、市章やカワセミのイラストが描かれています。

まとめ

綾瀬市のコミュニティバス「かわせみ」は、地域住民にとって重要な交通手段であり、高齢者を中心とした利用者の移動を支えています。運行の健全性や持続可能なサービス提供のために、今後の運営方針が期待されます。さらに、地域住民がより利用しやすいバス路線の整備が求められているのが現状です。

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