緑子

映画『緑子』について

『緑子』（MIDORI-KO）は、黒坂圭太監督が手がけた2010年制作のアニメーション映画です。この映画は、制作・公開を経て、国際映画祭での露出を増やし、多くの観客に親しまれています。最初に上映されたのは、2010年10月に行われたオタワ国際アニメーション映画祭でのこと。その後、2011年9月24日からは、アップリンクにて3ヶ月間にわたるロードショーが展開されました。

ストーリーの概要

本作の中心となるのは、夢の食物「MIDORI-KO」と呼ばれる、野菜と肉を兼ね備えた謎の生命体です。このMIDORI-KOを巡って、5人の科学者たちや大学生のミドリ、さらには奇妙なアパートの住人たちが繰り広げる騒動が描かれています。彼らはMIDORI-KOの開発や飼育を通じて思いもよらぬ事件に巻き込まれ、それぞれの欲望や人間関係の葛藤が明らかになっていきます。

登場人物紹介

• - MIDORI-KO: 謎の生命体で、5人の科学者たちが人間とヘチマを交配させて誕生させました。実験の結果、MIDORI-KOは様々な性質を持ち、人々の興味を引きつける存在となります。

• - ミドリ: 大学の農学部大学院で研究を続ける努力家の大学生です。MIDORI-KOの飼育を始めたことで本来の研究目標を見失い、次第にその存在に振り回されることになります。

• - 科学者たち: ガンリキ、ジゴクミミ、ドクゼツ、ハナイキ、テザワリという5人のアマチュア研究者で、廃墟の喫茶店を拠点に不気味な生体実験に取り組んでいます。彼らの友情や競争心が、物語に対立や深い人間関係をもたらします。

スタッフ

この作品を支えるスタッフは、多才な才能の持ち主です。監督・脚本を務めたのは黒坂圭太で、絵コンテやキャラクターデザイン、美術、作画、さらには色彩設計や撮影、編集に至るまで手広く活躍しています。また、プロデューサーには水由章、音楽には坂本弘道が起用され、魅力的な演奏陣が作品を彩ります。エンディングテーマ「麒麟児の世界」は、未映子によって作詞・作曲され、物語の余韻を残します。声の出演も豪華で、涼木さやかやゆうき梨菜らがキャラクターたちに命を吹き込んでいます。

国際的な上映

『緑子』は、ワールド・プレミア上映後、20カ国以上の映画祭で紹介されるなど、国際的な評価を受けました。ロッテルダム国際映画祭やアナーバー映画祭、アヌシー国際アニメーション映画祭など、数多くの映画祭で上映され、それぞれの国で新たなファンを獲得しています。

結論

『緑子』はそのユニークなストーリーとキャラクター、そして視覚的な美しさによって、アニメーション映画としての新たな可能性を示した作品です。不思議な食物MIDORI-KOを巡る人々の冒険は、見る者に強く訴えかけ、深い印象を与えることでしょう。

もう一度検索