緒方実央

緒方実央 - サッカー審判員の道

緒方実央（おがた みお）は、1986年9月6日に大分県日田市で生まれたサッカー審判員であり、特に国際副審として知られています。彼女は、サッカーの審判という職業だけでなく、家庭生活との両立にも力を入れています。実央の夫である緒方孝浩も審判として活躍しており、2人はサッカー界で共に支え合う関係にあります。

アスリートとしてのスタート

実央は、高校時代はボート競技に情熱を注いでいました。大分県立日田高等学校では、全国高校総体に出場し、2年連続で準優勝を果たすほどの実力を持っていました。しかし、大学進学をきっかけに新たな挑戦としてサッカーを始めます。知人の勧めを受けて、九州総合スポーツカレッジでサッカーに取り組むようになりました。

審判員としてのキャリア

2008年に大分で開催された第63回国民体育大会の要請を受け、審判を始めた実央は、同年に2級審判員の資格を取得。その後、2013年には女子1級審判員としての認定を受け、なでしこリーグの主審として活動を開始しました。この過程で、たくさんの経験を積み、サッカーのルールや試合を理解する力が養われました。

実央のキャリアにおける一つの大きな挑戦は、私生活との両立です。大学卒業後は中津市職員として働く傍ら、同じく審判の道を歩む緒方孝浩と2012年に結婚、2015年には一人の娘を授かりました。出産後の復帰は決して容易ではなく、先例がほとんどない中で、彼女は試行錯誤を続けました。

復帰と国際審判員の道

2016年には体力試験に合格し、審判員として再び活動を開始します。彼女の復帰は、多くの女性が家庭と仕事を両立させるための希望を与える出来事となりました。そして2019年の1月、日本サッカー協会（JFA）から国際サッカー連盟（FIFA）に申し請求された結果、実央は国際審判員（女子副審）として承認されました。この知らせは、日本人女性として出産後に国際審判員に登録された初めての事例として注目されました。

現在の生活

現在、実央は福岡県筑紫野市に拠点を置き、福岡市の高校で保健体育の教諭として教鞭を執っています。週末には、夫の実家などに子供を預け、審判として試合に臨む生活を送っています。彼女の活動は、サッカー界だけでなく、多くの人々に多様な生き方の可能性を示しています。

実央の物語は、サッカー審判員としての成功を収める一方で、家庭とのバランスを保つ道を選んだ女性としての力強さを象徴しています。

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