練馬城址公園

練馬城址公園について

練馬城址公園は、東京都練馬区春日町と向山にまたがる都立公園です。総面積は26.66ヘクタールに及び、鎌倉時代から室町時代に築かれたとされる練馬城の土塁が残っていることが特徴です。この公園は、かつて遊園地「としまえん」として親しまれていた場所を再整備したもので、防災公園としての機能も兼ね備えています。

歴史的背景

もともと「としまえん」は民間施設として運営されていましたが、1957年に都市計画公園として整備されることが決定しました。しかし、具体的な整備は長らく進んでいませんでした。2011年の東日本大震災を契機に、防災公園としての重要性が再認識され、整備計画が具体化しました。西武鉄道との土地買収交渉を経て、2020年に「としまえん」は閉園し、跡地は段階的に公園として整備されることになりました。

現在の状況

現在、公園の一部は開園しており、「花のふれあいゾーン」「エントランス交流ゾーン」「川辺の散歩ゾーン」などが利用可能です。また、かつて「としまえん」内にあった温泉施設「豊島園 庭の湯」は引き続き営業しています。さらに、石神井川の北側には「ワーナーブラザース スタジオツアー東京 ‐ メイキング・オブ・ハリー・ポッター」がオープンし、新たな賑わいを見せています。

公園内には、「古城の塔」と呼ばれる建造物が残っており、その保全を求める声が上がっています。しかし、2024年4月現在、東京都から今後の保全方針や解体に関する公式な発表はありません。この塔は、「練馬城址（じょうし）豊島園「古城の塔」の保全と活用を考える会」や「日本建築学会関東支部」などによって保全の要望が出されています。

公園の整備と今後

2023年5月1日に一部開園し、2024年5月5日には開園1周年記念イベントが開催されました。また、「としまえんと練馬城址歴史ツアー2024」といったイベントも行われています。

2029年度には、石神井川南側（旧としまえんプール跡地）の開園が予定されており、今後も公園の整備は進められていく見込みです。

沿革

1957年12月21日：都市計画決定（東京都市計画公園 第5・5・10号、26.66ヘクタール）
2011年12月：優先整備区域に指定
2020年6月12日：東京都、練馬区、民間事業者間で整備に関する覚書締結
2021年5月6日：整備計画策定
2023年5月1日：一部開園（3.5ヘクタール）
2023年8月18日：東京都建設局より「古城の塔」の劣化状況等の調査結果が公開
2024年5月5日：開園1周年記念イベント「Happy 1st Anniversary」開催

参考資料

練馬区公式チャンネルのYouTube動画「ねりまほっとライン（歴史をつなぐ　練馬城址公園）令和５年６月号」

関連項目

練馬城
としまえん

外部リンク

練馬城址公園（東京都公園協会）
練馬城址公園の整備(東京都建設局)
都市計画練馬城址公園の整備（練馬区）
としまえん水と緑の公園で遊ぶ会（みどりのまちづくりセンター）
* 練馬城址豊島園「古城の塔」の保全と活用を考える会 【としまえん 94年の歴史を学ぼう！】

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